黒番は范胤八段 、白番は芈昱廷九段。
両ガカリの攻防で、白1から3に、黒4と反発する新型が表れました。
黒が主導権を握れる、数少ない対抗策になり得るかもしれません。
反発の特徴
- 厚い形を築ける
- 全局的な展開で対抗
- 相手の意図を崩せる
「両ガカリを成功させたい!」
そんな時に試してみてください。
実戦図 「ハサミの無力化!戦いの主導権握る」
白1には、黒2から4と厚い形を築きます。
△が厚みに近いため、攻めの対象にできるのが、黒の自慢です。
ポイント
厚い形を築き、全局的な展開を目指す
参考図1 「攻めが繋がる手厚い収束」
黒2と受けるなら、白3以下と整形します。
黒Aには、白Bと黒を攻めながら、下辺を割って白十分です。
黒6は根拠の要所です。
ただ、白7以下がAを狙う厳しい攻めになります。
左辺の白陣を大きく広がり、黒苦しい展開です。
参考図2 「手順前後で変わる対応」
先に、白1を決めた場合を検証します。
前図を避けるため、黒4から6と脱出を図ります。
白7には、黒8以下と右下を広げながら、左辺を補強します。
前図と比べ、左辺の模様を制限できているので、わずかに勝ります。
まとめ 「手厚い布石構想を描く」
黒1の反発は「△の働きを奪うこと」が狙いです。
黒は厚い形を得られるので、中盤以降で力強く戦えます。
手厚い打ち方が好みの方に、オススメしたい打ち方です。