白2、4と包囲された時、連絡の手筋があります。
この手筋がわかると「ただ逃げる」から「稼ぎながら逃げる」に進化できます!
実戦でよく表れる形で、知っていると多くの局面で助けになるはずです。
正解図「すぐに使える!たった3手の手筋」
黒1のツケが出発点。
白2と遮られた時、黒3のワリ込みが知ってほしい手筋です。
白4と受けるなら、黒5以下と連絡して黒成功。
黒1子を捨て石にするのがポイントです。
参考図1「最強の抵抗を撃退」
黒1のワリ込みに、白2が最強の抵抗です。
黒はバラバラに見えますが、綺麗にまとめる手筋があります。
黒3と分断するのが好手。
白4には、黒5から7と整形するのがうまい石運びです。
白Aで下方の黒2子が取られそうですが――、
白8には、黒9以下と下辺を補強します。
次に、黒Aで白の眼がなくなるので、白は生きる必要があります。
白14、16と守らざるを得ません。
手番を得た黒は、黒17と下辺の白陣を大きく荒らして黒成功です。
左右の白が攻めの対象で、白苦しい戦いが予想されます。
参考図2「逆襲への対策」
白2と遮る方向を変えるなら、黒3以下と包囲します。
Aの断点が気になりますが――、
もし、白8と切るなら、黒9以下で白を取れます。
白からの逆襲は、心配する必要はありません。
参考図3「攻め合いは黒勝ち」
前図の途中で、白1から3と抵抗するのはどうか。
黒4と分断する手が成立するので、黒成功です。
白5の切りには――、
黒6以下と手数を縮めて、攻め合いは黒1手勝ち。
白の抵抗に強く戦えるのが、この手法の長所です。
番外編「軽くかわすコツ」
黒1、3と受けた後、白4と抵抗した場合も見ていきます。
黒が左下との連絡が取れない場合、どう対処すべきか。
いろいろな局面で応用できる、1例を紹介します。
黒5と白6の交換を決めてから、黒7がオススメです。
当然、白Aと分断されますが――、
白8、10と裂かれても、黒11でAとBを見合いにできます。
ポイントは「黒7のカド」なので、形だけでも覚えてみてください!
まとめ「地を稼ぎながら守れる、オススメ手筋」
黒1、3は「地を稼ぎながら自身を守れる手筋」です。
白A~Cの抵抗にも、しっかり受け切れるので安心して使えます。
連絡できる保険がわかるだけで、戦術の幅が大きく広がるはずです!