流行形研究

【新・中国流システム】柯潔九段が蘇らせた、次代の布石戦術

 

「超実利型の布石、新時代の中国流システム」

 

AI研究で、中国流は徹底的に対策されて消えた布石の1つ。
ただ、中国の柯潔九段により、再び復活の兆しを見せています。
「地を稼いで模様を削る」シンプルな方針で実現できます。

 

この記事を読むメリット

・最新の中国流の打ち方がわかる

・実利派の方にオススメしたい戦法

 

中国流の新しい布石システムは、シンプルで再現性が高いです。
三々定石と組み合わせることで、格段に地を稼ぐスピードが上がっています。
ただ、シノギの技術が求められる短所があるので、その点は覚悟してください。

 

 

パターン1 「柯潔九段の中国流、基本形の6手」

白1に、黒2以下と布陣を敷くのが基本形。
この後は「地を徹底的に稼ぐ」方針で打ち進めます。

白7以下と厚みを築くなら、黒16と大場へ走ります。
白は左下を活かす対応が求められるため――、

白17以下と封鎖する流れになります。
黒22から26と先手で打ち切る定石を選び、黒28と模様を消します。
AやBなど、シノギの手がかりがあり、黒の実利が活きる展開へ導けます。

 

参考図1 「基本方針は『地を稼いで模様を消す』」

前図を避けるため、白2と芯を入れる進行も考えられます。
それには、黒3以下と丁寧に地を稼ぐのが、堅実です。

白6と左下を守るなら、黒7とさらに地を稼ぎます。
模様を消すタイミングは「白8など大きく広げた瞬間」です。
黒9など軽く消せば、白8の働きが半減され、黒の実利が活きてきます。

 

参考図2 「模様拡大へシフト」

白1と先に黒陣を荒らすなら、黒2以下と攻めます。
黒Aから下辺を盛り上げる狙いもあり、黒の楽しみが多いです。

 

パターン2 「ひたすら稼ぐ欲張り構想」

白2と押さえる方向を変えられても、黒11と地を稼ぐ方針は変わりません。
白の動きに合わせて、方針を変えないで済むのも、この戦法の魅力です。

白16と入られた場合、黒17と手堅く構えます。
ここでは「下辺に白陣を築かれるリスク」を取るべきでないからです。(参考図3)

白18以下と整形する相場。
黒27で下辺に先着して、左下の厚みを牽制できたので、黒悪くない進行です。
上辺はAやBなど、荒らす手段も残っており、焦る必要はありません。

 

参考図3 「厚みを活用されるリスク」

黒2と受けるのは、白3と下辺を拡大されるリスクがあります。
右下を攻め損なった時の損失が大きく、オススメできません。

 

参考図4 「壁攻め構想が面白い」

白2と手抜きされた時、黒3から5と受けるのは変わります。
白6に対して、黒7と受けるのが、柯潔九段の用意した新手法です。

白8には、黒9以下と分断します。
右下が一段落した後、黒19と左下の白に強く迫れるのが、新手法の長所です。
白への攻めと、下辺から右辺の模様拡大をにらんで、黒十分です。

 

参考図5 「基本方針は変わらない」

白2から6も、想定したい進行です。
ただ、この進行も先手を奪った後に、黒7と大場へ走ります。

白8以下と厚くされても、黒19と中央を占めれば、作戦成功です。
Aの切りがあり、中央のシノギに苦しまない戦型なのが嬉しいところ。
また、上辺もBやCがあり、根こそぎ荒らす方針に変えるのも可能です。

 

まとめ 「超実利型の中国流に進化」

黒2から6が「新・中国流の基本形」です。
AとBの想定さえすれば良いので、デザインした進行へ誘導できます。
短所をあげるなら「シノギの力が要求されること」、この点を覚悟すれば活用できます。

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