7月31日に韓国のサイバーオロ企画「菫のオロチャレンジ」第1局が行われました。
第4弾は、韓国の韓鐘振道場で共に武者修行した鄭有珍初段(14)。同世代対決の初戦は、仲邑菫初段が堂々の打ち回しで圧倒しました。(参照元はこちら)
出場棋士 | 日程 | 結果 |
第1弾:金彩瑛六段 | 第1局:7月10日(金) | 金六段、黒中押し勝ち |
第2局:7月11日(土) | 金六段、白7目半勝ち | |
第3局:7月11日(土) | 金六段、黒中押し勝ち | |
第2弾:徐能旭九段 | 第1局:7月17日(金) | 徐九段、黒中押し勝ち |
第2局:7月18日(土) | 仲邑初段、黒3目半勝ち | |
第3局:7月18日(土) | 徐九段、白中押し勝ち | |
第3弾:徐奉洙九段 | 第1局:7月24日(金) | 徐九段、黒中押し勝ち |
第2局:7月25日(土) | 徐九段、白中押し勝ち | |
第3局:7月25日(土) | 徐九段、黒中押し勝ち | |
第4弾:鄭有珍初段 | 第1局:7月31日(金) | 仲邑初段、白中押し勝ち |
第2局:8月1日(土) | ||
第3局:8月1日(土) |
※第3局は、第2局終了後に休憩を挟み、同日に行われる予定。

第1局・Lizzieの解析結果(囲碁AI・minigo)
第1局は、仲邑初段が中盤で流れを掴み、一気に押し切る好局でした。
正確な読みで、豪快に大石を仕留めた仲邑初段、次戦でシリーズ初の勝ち越しなるか、注目していきます。
それでは、第1局のハイライトを見ていきましょう。
【ハイライト1:中盤】 シチョウアタリの活用
黒番が鄭有珍初段、白番が仲邑菫初段。
白1以下と下辺を決めた後、白7と逃げ出すのが成立します。
上辺の黒が薄くなり、白が流れを掴みます。
黒8には、白9以下と分断していきます。
白Aの保険もあり、上辺の黒を一方的に追求できる態勢です。
参考図1 「封鎖の作戦は受け切れる」
黒2以下と封鎖するのも考えられます。
右辺の白が心もとない形に見えますが――、
白13と右上の黒に働きかけるのが好手です。
黒14から20と手を戻さざるを得ず、白21以下と整形して白十分。
AやBの狙いを残しつつ、右上で稼げたのが大きいです。
【ハイライト2:中盤】 正確な読みで圧倒
実戦は、黒1以下と強引に切断します。
ただ、仲邑初段は、右辺を助け出す好手を用意していました。
白8から10が、黒石を仕留める決め手。
黒11と抵抗されても、白12で丸飲みして白勝勢です。
参考図2「勝負形に持ち込まれる」
白2と緩めるのは、黒3以下と右下の白を飲まれます。
白6で有利な戦いになるも、一定の戦果が必要で、油断できない形勢です。