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【第9回応氏杯世界選手権・8強戦】一力、準決勝進出

日本の一力八段が準決勝で対決するのは、中国第一人者・柯潔九段を破った謝科八段

9月11日に野狐囲碁で「第9回応氏杯世界選手権」の8強戦が行われました。
日本の一力遼八段が、中国の陶欣然八段を破り、自身初の世界戦準決勝へ進出。
次は、今年の夢百合杯8強戦で破れた謝科八段と、リベンジマッチとなります。
以下に本日の結果をまとめました。(左側が勝者)

 

【9月11日(金):8強戦の結果】
一力遼八段(日)―陶欣然八段(中)
申眞諝九段(韓)―辜梓豪九段(中)
趙晨宇八段(中)―許皓鋐六段(台)
謝科八段(中)―柯潔九段(中)

【日程未定:準決勝三番勝負の組合せ】
一力遼八段(日)
―謝科八段(中)
申眞諝九段(韓)―趙晨宇八段(中)

 

国内戦でも自身初の七大タイトルの獲得を果たした一力八段

 

「日本碁界の反撃なるか」

一力八段の世界8強入りで、大いに盛り上がっています。
2018年、井山裕太九段の世界戦・LG杯決勝進出して以来の快挙です。
自身の殻を破った一力八段、今後の活躍に期待が膨らみます。

 

それでは、世界戦ベスト4入りを決めた対局を見ていきます!

 

 

ハイライト1 「シチョウアタリの技法」

黒番は一力遼八段、白番は陶欣然八段。
白1の打ち込みは、白A以下を狙う意図があります。
そこで、黒2と白Aの逃げ出しを防ぐシチョウアタリを放ちました。

白3には、黒4以下と左下を利かしながら、上辺を守って黒悪くないワカレ。
白の意図を、積極的な手法でかわせています。

 

参考図1 「白の意図『シチョウの逃げ出し』」

黒2と割くのは、白3の逃げ出しが成立します。
白を捕まえることができず、黒苦しい戦いです。

 

ハイライト2 「攻守逆転のシノギ」

白1と包囲された後、黒2以下と動くのが面白い。
黒A以下と眼形を作る狙いがあり、白も強く追求するのが難しいです。

白5に、黒6以下と瞬く間にシノぎ切りました。
黒Aから、右辺の白を攻める狙いもあり、力関係が逆転しています。

 

参考図2 「価値が大きい生き方」

白1と緩く攻めるのは、黒2以下で生きれます。
後に、黒Aが先手になるのが大きく、白は耐えられません。

 

ハイライト3 「最強に決める、一力の進化」

白1、3の対応が、最後の勝負所です。
黒A以下なら無難ですが、長期戦は避けられません。
そこで、一力八段は相手の想定を上回る強手で、勝負を決めていきます。

黒4、6と分断したのが、決め手になりました。
AとBを見合いにして、黒優勢は揺るぎません。

白13と守らざるを得ず、黒14と突破して成功です。
白17と補強された後も、黒18以下と追求して黒勝勢を築きました。
白はAとBの追求を同時に防げず、何れかの白が取られる格好です。

 

参考図3 「一波乱ある戦いへ」

黒1、3は無難な対応です。
ただし、白Aが右辺の死活に利くため、白4以下と切られて難しい戦いになります。

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