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【第3回呉清源杯世界女子囲碁選手権・1回戦】鈴木、上野が2回戦進出!

9月27日に野狐囲碁で「第3回呉清源杯世界女子囲碁選手権」が開幕しました。
日本の鈴木歩七段と上野愛咲美三段が2回戦進出を決めました。(藤沢里菜四段はシード)
なお、持ち時間は2時間、1分の秒読み5回、中国ルールで行われました。
以下に結果をまとめたので、参照ください。(左側が勝者)

 

【9月27日(日):1回戦の結果】
上野愛咲美三段(日)―王爽四段(中)
鈴木歩七段(日)―金恩持初段(韓)
呉依銘二段(中)―謝依旻六段(日)
李赫五段(中)―殷明明初段(北米)
金彩瑛六段(韓)―潘陽三段(中)
呉政娥四段(韓)―Ariane Ougierアマ(仏)
黒嘉嘉七段(台)―Dina Burdakovaアマ(露)
楊子萱四段(台)―豊雲九段(北米)

【9月28日(月):2回戦の組合せ】
上野愛咲美三段(日)―崔精九段(韓)
藤沢里菜四段(日)―李赫五段(中)
鈴木歩七段(日)―於之瑩六段(中)
芮廼偉九段(中)―楊子萱四段(台)
周泓余六段(中)―金彩瑛六段(韓)
王晨星五段(中)―呉政娥四段(韓)
呉依銘二段(中)―吳侑珍六段(韓)
陸敏全五段(中)―黒嘉嘉七段(台)

 

日本の上野二段(右)と鈴木七段が2回戦進出を決めました

 

1回戦を突破した上野三段は、第1、2回で呉清源杯ベスト8に進出しています。
国内戦では、扇興杯優勝を決めるなど、今まさに勢いにのる棋士です。
今年こそ、8強戦を突破してベスト4に進出してほしいところ。

 

 

実戦譜1 「上野の持ち味『力のシノギ』見せる」

黒番は王爽四段、白番は上野愛咲美三段です。
シノギ勝負の中で、白1以下と動いていきます。
白Aの切りがあるので、黒は簡単に取り飲み込めない形です。

実戦は、黒6から10と下辺の白を取り切ります。
白11まで、AやBなどシノギの手掛かりができて、勝ちが見えてきました。

黒12と分断されても、白13以下でAとBを見て、シノげています。
白模様はほぼ無傷でまとまるので、白優勢となりました。

 

参考図1 「粘りの利く形」

黒2と受けられた場合も、白3以下で整形できます。
黒Aは白Bでコウに持ち込めるので、白成功。
白Cも利くため、無条件で取られづらい形です。

 

実戦譜2 「三々定石の珍しい戦型」

黒番は鈴木歩七段、白番は金恩持初段です。
白1の三々入り対し、黒6の切りが用意された手段です。
シチョウ関係が良い場合に使える、珍しい戦型の1つ。

実戦は白7と穏やかに受けたので、黒8以下と封鎖して不満なしです。
どんな変化が考えられるか、代表的な変化を紹介します。

 

参考図2 「シチョウ関係がカギ」

黒1を成立させるには、白2の対策が必要です。
黒3、5で単純に取れていそうですが――、

白6以下の手段が考えられます。
シチョウ関係が絡む手法で、使う場合は慎重に確認する必要があります。
本図は黒Aと逃げ出せるので、黒成功です。

 

参考図3 「切りの対応方法」

白1、3と受けるのが無難な打ち方。
黒Aとシチョウで取るのは、白Bのシチョウアタリが厳しいです。

黒4には、白5から7と補強します。
黒8と追撃されても、白9以下と動き出して、AやBを狙えます。
白はシチョウが悪い場合、本図を選ぶことになります。

 

実戦譜3 「厳しい追求で、一気に押し切る」

黒番は謝依旻六段、白番は呉依銘二段です。
黒1と脱出を試みた瞬間、白2が厳しい追求手段でした。
黒3に白4以下と飲み込んで、白有利なワカレとなりました。

 

参考図4 「難解な戦いへ発展」

白1と根拠を奪うなら、黒2以下と整形します。
黒が強くなれば、中央への攻めを狙えるので、難しい戦いが続きます。

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