上達講座 定石ファイル

【2020年版】ツケノビ定石の最新常識

 

「評価の高い、現代版ツケノビ定石」

 

右下に厚い形がある時、白2以下のツケノビ定石が選択されます。
よく打たれる最大の理由は「効率的に白模様を地にしやすい」からです。
今回は黒A~Dへの対応と、白の意外な有力手段をお届けします!

 

この記事を読むメリット

・現代版のツケノビ定石の打ち方がわかる

・黒の受け方は2択に限定される

 

昔は「相手を固めて良くない」とされたツケノビ定石。
現代では、実戦的な考え方に変わり、推奨される手法になりました。
知っておきたい変化を集約したので、悩んだら本記事を読み返してみてください。

 

 

パターン1 「姿を消した旧定石、実利に軍配」

黒1以下が旧定石の打ち方です。
ただ、下辺の白陣がほぼ確定地となるため、白良しと評価されます。
黒Aにも、白Bと進出を止めて拡大する構想もあり、白の楽しみが多いです。

 

参考図1 「積極的な守り方」

白2と大きく囲うのも有力。
黒3、5の切りには、白6以下と包囲して白成功です。
白は切断の狙いさえ牽制できれば、どこまでも大きく囲えます。

 

参考図2 「切りの急戦は怖くない」

黒1、3と強引に切るなら、白4の反撃が厳しいです。
黒5以下と抵抗されても、白14でAとBを見合いにして白有利な戦い。

 

パターン2 「改善されない黒の対応、模様拡大が加速」

黒1と深く踏み込まれても、白2以下と下辺を広げます。
左下の白が固まるので、心配事なく拡大できるのが白の自慢。

 

参考図3 「大同小異」

黒1と頑張られても、白2以下と冷静に応じます。
白は下辺を大きくまとめさえすれば、成功です。

 

参考図4 「堅実な対応」

黒1、3には、白4と隅を固めて白十分です。
白は隅を固めながら、下辺を広げられるので目的を達成しています。
また、黒3と白4の交換が、隅を固める悪手となるのも痛いです。

 

パターン3 「現代の受け方①『左辺重視の手法』」

黒1が実戦例の多い受け方。
白2と固める相場で、黒3以下と左辺を拡大できます。
黒Aの大きなヨセが残るものの、下辺の白陣が大きいので白悪くないです。

 

参考図5 「欲張りすぎに要注意」

白2と地を稼ぐのは危険です。
黒5が狙いで、白の対応が悩ましいところ。
続いて、白Aは黒B以下の動き出しが厳しいので――、

白6と受けざるを得ず、黒7以下と下辺を割られてしまいます。
下辺の白模様を荒らされては、白失敗です。

 

参考図6 「大きすぎる実利」

前図の途中で、白2と切るなら、黒3以下と隅を飲み込みます。
下辺を荒らしながら、実利を得て黒不満はありません。
こうした罠があるので、白は対応に注意です。

 

パターン4 「現代の受け方②『実利重視』」

黒1が実利重視した打ち方です。
白2と遮られますが、その代償に黒3と下辺に進出できます。

白4から10と分断された時、黒11と形を崩せるのが黒の自慢。
▲と△の交換が黒良しとなり、状況次第では黒Aの動き出しも狙えます。
ただ、黒は至るところが薄く、使いこなすのは難しいです。

 

参考図7 「準備の必要な強襲策」

すぐに白2と仕掛けるのは、黒3でAとBが見合いでかわせます。
周囲が厚くなると成立する可能性があるので、下記の記事を参照ください。

 

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参考図8 「手堅い進出も有力」

黒2と手堅く進出するのも有力。
白Aに黒Bと守る必要があるものの、切り離される心配はありません。

白3以下と封鎖を試みられた瞬間、黒6が手筋です。
当然、白Aと切られますが――、

白7、9には、黒10以下で下辺を突破できます。
黒は下辺の白模様を防ぎながら、地を稼いで黒満足なワカレです。

 

番外編 「白の超実利重視の受け方『ツケオサエ定石』」

黒に下辺へ侵出されたくない時、白2と押さえるのも有力です。
黒3と叩かれますが、白4以下と下辺を広げられるので、白悪くないワカレ。
「どうしても下辺に入られたくない」場合にオススメです。

 

参考図9 「白の確定地が大きい」

黒1のツギには、白2以下と下辺を囲います。
白地が大きいだけでなく、白Aと仕掛ける狙いがあるのも大きいです。

 

参考図10 「足早な展開に導ける」

黒1から5と下辺を割るのも一策。
ただ、白は大場に走れる他、白Aの好点や白B以下と稼ぐ狙いもあり、白の長所が大きい。

 

まとめ 「新時代の基本定石、黒の選択肢は2つ」

白2、4が「現代流行のツケノビ定石」です。
基本的に、黒はAかBの2択となるので、白も後の展開予想しやすいはず。
どうしても下辺の進出を許したくない場合は、白4でCをオススメします。

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