黒番は芈昱廷九段、白番は許嘉陽八段。
黒1、3は、△を咎める手法として注目されています。
非常に有力な手法なので、試しに使ってみてください!
切り違いの特徴
- 手抜きの実利戦術
- 石の調子で整形できる
- 高度な読みがいらない
ケイマ受けの欠点をつく手法です。
受け手が難しい反面、仕掛けた側はほぼ悩まずに済みます。
目次
実戦図 「厚みを封殺し、実利を稼ぐ理想的な展開」
白1が無難な受けです。
ただ、AやBの利きができ、左下の黒が見た目以上に強くなるので強みです。
黒2以下と足早に展開して、黒十分な戦果になります。
ポイント
「左下黒の攻めを先手で無力化できる」これが長所です。
参考図1 「スピード重視で全局展開」
白1には受けず、黒2と好点を閉めます。
白3と手をかけても、左下は手残りなので、黒に不満はありません。
参考図2 「手残りの証明」
白1と手を入れても、黒2以下で下辺に転身できます。
タイミングを見て、荒らしに回れるのが黒の自慢です。
参考図3 「石の調子で整形できる」
白1、3には、黒4以下と立派な形を築いて黒十分。
△にある必要はなく、石の働きを奪えています。
参考図4 「整形しながら地を削れる」
白2と抱えるなら、黒3以下と形を決めます。
白Aのコウは、黒の負担が軽いので怖くないです。
白6には、黒7以下と白地を削りながら整形して黒十分。
単に白が受けるなら、黒の注文が通ります。
まとめ 「臨機応変に立ち回れる切り違い手法」
黒1、3は「ケイマの配石を咎める手段」として使われます。
使い方も簡単で、いろんな局面で使える長所があります。
ほぼ悪い点がなく、選択肢の中に入れておきたいです。