
韓国の申旻埈九段は2017年に開幕6連勝を記録しており、今期も大暴れの予感
11月21日にネット対局で「第22回農心辛ラーメン杯世界最強戦」の第6戦が行われた。
韓国の申旻埈九段が中国の辜梓豪九段を破り、中国の3連勝を止めました。
明日の第7戦では、日本の芝野虎丸九段が出場します。(こちらを参照)
以下に戦績をまとめたので、参照ください。
対局日 | 開催地 | 勝者 | 敗者 | |
第1戦 | 10月13日 | ネット対局 | 洪基杓九段 | 范廷鈺九段 |
第2戦 | 10月14日 | 許家元八段 | 洪基杓九段 | |
第3戦 | 10月15日 | 辜梓豪九段 | 許家元八段 | |
第4戦 | 10月16日 | 辜梓豪九段 | 姜東潤九段 | |
第5戦 | 11月20日 | 辜梓豪九段 | 村川大介九段 | |
第6戦 | 11月21日 | 申旻埈九段 | 辜梓豪九段 | |
第7戦 | 11月22日 | |||
第8戦 | 11月23日 | |||
第9戦 | 11月24日 |
【残りの選手】
日本:井山裕太九段、芝野虎丸九段、一力遼八段
中国:柯潔九段、楊鼎新九段、唐韋星九段
韓国:朴廷桓九段、申眞諝九段、申旻埈九段

対局開始前に、各国で金属探知機での検査が行われる
韓国の申旻埈九段は、次局に向けて以下のコメントを語った。
「芝野九段は読みが強く、戦闘を好む棋風。戦闘を避けつつ長期戦で勝機を掴みたい」
国内戦で2冠の芝野九段、日本のタイトルホルダーの意地を見せてほしいところ。
ハイライト1「盤上に表れない、水面下の戦い」
黒番は辜梓豪九段、白番は申旻埈九段。
白2、4は、現代を代表する受け方です。
対抗策の1つは、下辺を受けずに黒5と相手の出方を見る手法です。
白6は左下の黒を攻めるより、下辺を割るのが主目的です。
黒7に、白8以下で左下と下辺を補強しながら地を稼いで、白悪くない展開。
参考図1 「1手遅れが天地の差」
黒1と守るのは、白2の好点に先着されて黒イマイチです。
黒3に白4が柔軟な好手で、黒の強い追求が続きません。
黒5には、白6以下と中央を厚くします。
黒9と包囲網を突破されても、白10と左下を固めて白十分なワカレです。
ハイライト2「カウンター炸裂」
黒1に受けず、白4のツケが好判断でした。
後に、黒Aと分断されても、白Bと助け出せるので大したことないところ。
黒5と遮られた時に、白10と動くのが一連の狙いです。
当然、黒Aと受けるところですが――、
黒11に、白12以下と右下を荒らしながら、AとBを見合いにして白有利な戦い。
「下辺は捨てても構わない」発想が生んだ、明るい石運びでした。
参考図2 「工夫不足の末路」
白1と守るのは、黒2以下で中央の白模様が消えてしまいます。
白Aから逃げ出せますが、黒Bと調子で中央へ進出されて白不満な進行です。