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【第21回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦・第12、13戦】朴廷桓、4連勝達成!

8月21日にネット対局で「第21回農心辛ラーメン杯世界最強戦」第12、13戦が行われた。
韓国の朴廷桓九段が、中国の范廷鈺九段と謝爾豪九段を破り、怒涛の4連勝を達成。
以下に、これまでの成績をまとめたので参照ください。

 

対局日 開催地 勝者 敗者
第1戦 10月15日 中国・北京 元晟溱九段 村川大介九段
第2戦 10月16日 楊鼎新九段 元晟溱九段
第3戦 10月17日 楊鼎新九段 山下敬吾九段
第4戦 10月18日 楊鼎新九段 金志錫九段
第5戦 11月22日 韓国・釜山 楊鼎新九段 一力遼八段
第6戦 11月23日 楊鼎新九段 李東勲九段
第7戦 11月24日 楊鼎新九段 許家元八段
第8戦 11月25日 楊鼎新九段 申眞諝九段
第9戦 11月26日 井山裕太九段 楊鼎新九段
第10戦 8月18日 ネット 朴廷桓九段 井山裕太九段
第11戦 8月19日 朴廷桓九段 羋昱廷九段
第12戦 8月20日 朴廷桓九段―范廷鈺九段、無勝負
第12戦(再試合) 8月21日 朴廷桓九段 范廷鈺九段
第13戦 8月21日 朴廷桓九段 謝爾豪九段
第14戦 8月22日

【残りの選手】
中国:柯潔九段
韓国:朴廷桓九段

 

第3ラウンド戦前、逆転優勝の条件は「世界トップに5連勝」
難攻不落の道を、朴廷桓九段が後1勝のところまで迫ります。
最高潮に盛り上がる最終局面は、8月22日14時より開幕します。

 

 

第12局「逆境覆す勝負強さ」

再戦になるか否か、1時間以上も待機した朴廷桓九段、精神的ストレスは計り知れない

8月20日、機材トラブルによる時間切れで、無勝負になる事態になりました。
世界トップ棋士との連戦、そして優勢の碁を拾い損ねたショックは少なからずあったはず。
しかし、朴廷桓九段は、そんな逆境を跳ねのけ、勝負強さを発揮します。

 

ハイライト1 「シノギの手筋炸裂」

黒番は朴廷桓九段、白番は范廷鈺九段。
白1のツケが、右下の生きを図るシノギの手筋。
黒Aには、白Bが利くので、攻めが続きません。

実戦は、黒1以下と攻めを断念し、地を稼ぐ長期戦を目指します。
ただ、右下を生還された損失は大きく、黒はツライ進行になりました。

 

参考図1 「絡み攻めが有力」

黒1と受けるのが有力。
白2には、黒3以下で右下と右上の白を狙って、黒悪くない展開です。
ただ、攻め損なうリスクも大きく、この決断は簡単に下せません。

 

ハイライト2 「ハサミツケの決め手」

微細な形勢の中、黒3が決め手になりました。
白Aには、黒B以下と中央を囲って、黒勝勢は揺るぎません。

白4と反発されても、黒5以下で上辺を助け出せます。
黒Aから切断する狙いがあり、白の攻めを支え切れます。

 

参考図2 「用意された連絡方法」

白1と受けるのは、黒2以下の手段が生じます。
Aの連絡と、コウを見合いにして、黒成功です。

 

第13局「怒涛の4連勝達成」

疲れを感じさせない、充実した内容を見せた朴廷桓九段

午後3時に行われた第13戦は、朴廷桓九段がコウをうまく活用した好局でした。
世界戦優勝クラスに4連勝を達成し、最終ラウンドを一騎当千します。
2年ぶりの韓国優勝まで、後1勝に迫りました。

 

ハイライト3 「全て捨てる勇気、卓越した構想」

黒番は謝爾豪九段、白番は朴廷桓九段。
黒1の攻めに対し、白2以下と下辺に転身します。
左下で戦果を上げるのが、白の構想に見えましたが――、

黒5に、白6以下と下辺を全て捨てる構想を描きます。
AやBと荒らす狙いがあり、白打てる形勢なのは理解できます。
ただ、あまりにも大きく見えて、実戦するのは容易ではありません。

 

参考図3 「通常の発想」

黒1、3には、白4以下と戦うのが通常の発想。
ただ、黒に変化の余地を与えるので、実戦の方が強制力の強い打ち方と言えます。

 

ハイライト4 「揺るぎない、トップ棋士の勝ち方」

左上のコウ争いが続く中、白1以下と黒2子を飲み込みます
黒8と生きられる代わりに、白9の大きなヨセに回れるのが、白の自慢。
一瞬で吹き飛ぶ優勢でも「これで勝てる」と決断できるのがトップの実力です。

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