勢力圏で居直る新手法「弾力ある形の築き方」


黒番は李欽誠九段、白番は陳耀燁九段。
黒1の一間トビには、白2以下と整形する手法がよく見られます。
相手の勢力圏で居直りたい時、この手法を選択肢の1つとして考えたいところです。


「定石は絶対ではない」

戦術が進化するにつれて、定石も進化していきます。
定型化された変化は限られており、臨機応変に対応する力が求められます。
今回紹介する戦型も、昔では滅多に打たれない手ですが、今では常套手段となりました。
※この戦型について、下記の記事をご覧ください。

最近打たれ始めた黒番の「布石構想」を紹介します。コミの負担を払拭する戦術として、期待されているようです。研究段階であるものの、近い将来、棋士の公式戦でも目にする戦術になるかもしれません。
 実戦譜「穏やかなワカレ」


実戦は黒1と穏やかに受けました。
白2以下と黒の勢力圏で生きを確かめられれば、白悪くない展開です。
「なぜ、黒は厳しく追及しなかったのか」検証していきます。


参考図1「弾力ある形」


黒1、3と追及されても、白4と反撃されます。
黒A以下と眼形を築く手段があり、厳しく攻めるのが難しい。
こうした背景があるため、実戦は大場を占める展開を選択したのです。


参考図2「術中にはまる」


白1のツケは軽率です。
黒2以下と反撃され、白苦しい展開に持ち込まれます。


白7から11と生きる必要があります。
黒12以下と模様を広げながら、左下の攻めを見て、黒悪くない展開です。
今回紹介した戦術は、この図を避けるために生み出されました。

まとめ

この戦術は、白1から7の弾力ある形を築き、Aなど反撃するのが狙いです。
厳しい攻めが続かないので、白は手抜きする余裕すらあるのが自慢。
黒はどういった構想を描くべきか、大きな課題となっています。
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