最適な動きを目指す「ツケの様子見」


黒番は申眞諝九段、白番は金志錫九段。
黒1のツケが相手の出方を見た面白い手法でした。
白Aは黒B以下と白模様を制限されるため、白は反発する流れになります。

最適な石運びを目指す「後の先」戦術

相手の出方が分かれば「どう打つべきか」、正しい方針が立てやすいです。
特に、ツケで相手の出方を引き出すのは、よく打たれる手段となっています。
本局を通して「様子見するメリット」が伝われば幸いです。

 実戦譜「デザインされた構想」


白1から7と反発した瞬間、黒8のハサミツケが鋭い。
上辺に白のコウ材があるため、白Aは黒Bとコウに弾かれて白苦しいです。


白9と受けざるを得ないのがつらい。
状況に合わせて、黒Aの利きやBの生きを選択されるからです。
黒10以下と左上を補強しながら中央の主導権を得て、黒悪くない展開。


白19には、黒20から28と封鎖します。
白29と左下の黒を取り切るなら、黒30と有利な戦いに導いてペースを掴みます。
「相手の動きを見て、自分だけ得する流れを作る」これが様子見の長所です。

参考図1「効率的な石運び」


白2には、黒3以下と白Aを緩和しながら、上辺を制限できます。
左上の助けにも働いており、黒十分な展開です。


参考図2「コウのフリカワリ」


白1には、黒2とコウに弾いて黒成功です。
黒4のコウ材があるため、白はコウ争いに勝てません。


白7、9と抜かれても、黒10と左下の攻めに回れば黒勝勢です。
上辺は堅い場なので、固めても惜しくない上、黒Aの手段が残っています。
一方、黒は左下隅を制しながら、右下の模様を拡大して黒好調です。

まとめ

黒1のツケは、奥の深い様子見でした。
Aに抵抗できなくさせる狙いや、Bの三々入りの緩和、上辺の発展を制限など様々です。
選択肢が多い局面で「相手の出方を見て最適な動きを求める」のは非常に有力です。
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