鋭く切り込む中盤の手筋「大石取りの大技」


黒番は申旻埈九段、白番は江維傑九段。
黒1、3と追及するのが好手順でした。
黒はAとBの切断を見て、互角の戦いに導いています。


競り合いのコツは「助けるべき石の見極め」

互いに弱い部分がある戦いでは「全てを助けようとしない」ことがポイント。
本局でも「左辺の黒は取られても構わない」という判断で、大技を繰り出します。
※ここまでの手順は下記の記事を参照ください。

三々定石が難解形になった原因を紹介します。変化の途中で大切な好手がいくつもあり、想像以上に難しい変化になるのはあまり知られていません。出現頻度は低いですが、知っておきたい進行です。
数ヵ月前に流行った「三々定石の手抜き撃退策」を紹介します。結論から言えば、手抜きをうまく咎められないことがわかっています。こうした知識はすぐ進化するので、知識の更新は必須です。
 実戦譜「大技炸裂」


白2から6の脱出は当然の一手。
白8まで、黒は様々な箇所が薄くなり、収拾つかない形に見えますが、


黒9から13を決めた後、黒15が狙いの一手。
AとBを見合いにし、何れかの白を取る構想です。


白16に受けず、黒17と飲み込めば黒満足なワカレ。
白18も小さくないものの、黒19など大場に走れるので黒優勢です。
一本道のように思える進行ですが、白は抵抗する手段がありました。


参考図1「気づきづらい好手」


白1のツケが鋭い。
Aの断点を守りながら、Bを動き出しを見たシノギの手筋です。


黒2には、白3以下でシノぎます。
黒Aと手入れするなら、白Bと守れば互角以上の戦いです。


参考図2「捨て石の脱出」


黒1、3が厄介な抵抗です。
白Aは黒B以下と脱出されるため、打つ手なしに見えますが、


白4以下と白二子を捨て石に、それぞれ補強するのが好判断。
左辺の白は封鎖されない格好なので、白悪くない戦いです。

まとめ
黒1、3は難しくない手筋です。
ただ、後の進行が難解なため、実戦的に手筋を使いこなすのは容易ではありません。
現代は、事前研究で解決策を用意することが多く、研究戦に持ち込まれない工夫も大切です。
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする