小目の二間バサミ新型「大ゲイマの奇手」


黒番は李赫五段、白番は呉依銘二段。
黒1に白2、4と出切るのが、現代碁でよく表れる戦型です。
黒5、7で悪くないと見られたものの、白10の奇手で評価が一転するかもしれません。

最近、小目の配石で二間バサミの実戦例が増えてきています。複雑な変化も多くありますが、この戦型は捨石の活用もあり、単に石を取るだけでは良くならない特徴があります。今回はその一端を紹介しました。
前回に続き、小目の二間バサミを検証していきます。ハサんだ側が戦いの主導権を握れるように見えますが、実際は有利に打ち進められません。流行形ですが、ハサまれた側の方が有利なワカレになるようです。

上記の記事が、従来の出切り対策をまとめたもの。
ほぼ一本道に思われた定石も、次々に更新されるのが現代碁の特徴です。
まずは、実戦進行を見ていきます。

 実戦譜「厚い形に軍配」


黒2と封鎖するなら、白3と黒4を交換した後に白5のワリ込みで追及します。
黒Aは白B以下で黒2子を取って白成功です。


実戦は黒6と外周を厚くします。
それには白7と種石が取って、厚い形を築けば白不満なしです。
黒A以下と右下で生きる手段は残るものの、白の厚さには劣ります。


参考図1「捨て石作戦」


黒2には、白3以下と封鎖します。
この変化も、外周を厚くできるので白十分なワカレです。


参考図2「地下鉄流の粘り」


黒2と追及するなら、白3から5と動きます。
黒Aは白B以下で右下の攻め合いは、白有利になります。


黒6、8と守る相場です。
白9に黒Aは白B以下と封鎖されて黒良くないので、


黒10と右下の白に圧力をかけます。
白11と黒12を交換した後、白13から15と粘る手段があります。


黒16以下と封鎖されても、白27までAとBの何れか打れば白悪くないです。
黒の厚みは、まだまだ薄い部分があるので、白の実利が優ります。

まとめ

白1、3が出切りの返し技です。
配石に注意して活用すれば、白有利なワカレになる可能性があります。
今後、この変化球への研究がなされ、この戦型が進化するかもしれません。
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする