三々定石「手抜きの攻防戦」(2)

前回に続き、三々定石の「手抜きの攻防」を紹介します。
今回は数ヵ月前に打たれた手抜き撃退法は、有力ではなかったことを解説します。

今回のポイント
・相手の攻めをかわし、要所を占める。
・取りにいかない姿勢が大切。

数ヵ月、数週間前の意見がひっくり返る、これが現代の日常です。
そんな時代でも、一つ一つの疑問を解決すれば、生き残る道が見えてきます。

 テーマ図「昔の撃退法」


黒1、3と働きかけるのが、昔の対処法です。
ただ、白は左辺と下辺をシノげるため、黒イマイチという結論になります。
(ここまでの手順は、前回をご覧ください)

 参考図1「黒の意図」


当然、白1と種石を助けます。
この戦型の注意点は、黒4を取りにいかないことです。


例えば、白5から7と飲み込むのは、黒8で参っています。
AとBが見合いで、何れかの白が取られるからです。


白9には黒10以下と手数を伸ばして、黒一手勝ちです。
続いて、白Aには黒Bで取れています。

 参考図2「関門突破」


前図より、白2と受けるのがポイントです。
黒5と取りにくるなら、白6で脱出できます。
黒Aには白Bが鋭い返し技です。


黒7と封鎖しにきた時、白8から12と切り返すのが手筋。
ダメヅマリにより、黒の包囲網を破れます。


黒13、15は仕方ないところ。
黒17とダメヅマリを狙われますが、白18から20がうまい逃げ方です。
次に白Aが厳しいので、黒は受ける相場です。


黒21に白22、24と脱出ルートを確保し、白26に回るのが機敏です。
黒27には白28、30とかわして白十分です。
後に、AやBを狙えるのが白の自慢。

 参考図3「脱出を優先」


黒1と変化されても、白2と脱出する方針は変わりません。
白16と頭を出せば、下辺の厚みを削ぎながら左辺を薄みを狙えます。

 まとめ


黒1、3は手抜きを咎める手段と期待されてましたが、実際は違いました。
白4以下と冷静に受けられて、左辺を強く追及できず黒不満です。
正しい知識に更新し、現代碁に対応していきましょう。

三々定石が難解形になった原因を紹介します。変化の途中で大切な好手がいくつもあり、想像以上に難しい変化になるのはあまり知られていません。出現頻度は低いですが、知っておきたい進行です。
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする