厚み重視の三々定石

 テーマ図「明確な基本方針」


今回紹介する三々定石は黒9と捨て石を活用して「厚みを築く」簡明な戦術です。
ほぼ一本道の進行となるので、配石を工夫すれば思い描いた構想を築くことができます。
まずは、ここに至るまでの手順をおさらいしていきましょう。

 参考図1「大きく捨てる」


白1、3と手を戻すのは必要な一手。
この時に黒4と捨てる予定の石から動き出すのが、この戦型の基本戦術になります。
白に手を戻されて、黒が大損するようにも映りますが――、


白5には黒6以下と外周を厚くするのがポイントです。
比較的一本道の変化になるので、配石を工夫して描きたい碁形に導ける長所があります。
右上の白地も、黒Aに白Bと受ける相場であり、そこまで大きくないのが黒の自慢です。

 参考図2「隅の後続手段」


黒1の切りに白2と反発する変化も考えられます。
前図より、上辺に白地がつく可能性がある上に黒の厚さを軽減できる効果があります。
ただ、白地は様々な利きや味があるため、こうした頑張りは多くの場合、白が悪いです。


黒5のオキがヨセの手筋になります。
白6と強引に分断するのは、黒7から9とコウに持ち込んで黒成功です。
元々、上辺の黒は取られていた石であり、黒がコウに負けても問題ありません。

 参考図3「ノビの対処方法」


白2のノビには黒3と助け出していきます。
白4と切られて、外側の黒が収拾つかないように見えますが――、


黒5から9と石の調子で頭を出してから、黒11と切りを入れるのが手順。
次に黒Aが厳しいので、白は何れかで受ける必要があります。


白12の受けには、黒13から17と押し切って上辺の白5子を狙います。
白18と右辺の黒を狙われた時も、冷静に対処すれば黒悪くなりません。


黒19、21を決めてから、黒23以下で白を捕獲することに成功します。
右辺の黒は取られているものの、黒Aなど右辺に寄りつけるのも黒の自慢。
他の変化も考えられますが、白1のノビを打たれる可能性は少ないです。

 まとめ


黒1のノビは右辺方向に模様を築きたい時に使うのがオススメです。
思い描いた通りの構想を描けるので、配石の工夫次第で強力な武器になります。

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