見直される小林流

 テーマ図「AI定石破りの先駆け」


白1に黒2と二間バサミで応じるのが、小林流一連の戦い方です。
少し前まで、白3に黒Aは符号順で黒良くないワカレとされ、小林流は廃れていきました。
ただ、この先の変化で面白い強硬策が奏功し、見直される切欠になるかもしれません。
※下記の本ブログ記事も参考にしてみてください。

今回は村正の妖刀と呼ばれる定石変化を解説します。現代ではAIによる研究でほとんど打たれない定石ですが、強硬に応じられた場合にどうすべきか、実戦なら悩んでしまうはず。相手の仕掛けにどう打つべきか、この点を中心に紹介していきます。
数回に分けて小林流の簡明な対策を紹介していきます。昔は白悪いと言われて変化も、囲碁AIの手法を用いることで評価が逆転しました。今回は代表的な変化を中心に解説していきます。
 参考図1「激しい緩急交戦」


黒1、3と隅の実利を確保してから、黒5と分断していくのが強烈。
周囲は黒一色であり、白容易ではない戦いになっています。


白6には黒7、9と強引に裂いていくところ。
下辺の白二子はAやBの手段が残っているので、先に白12と戦いを起こしていきます。


下辺の白二子を封鎖するのも有力ですが、黒13と右辺から競り合うのが厳しい着想。
白14から18と利きを作ろうとしても、白Aには受けず黒Bと脱出されるのが痛いです。


白20と守るのが相場で、黒21に先着して▲の顔を立てていきます。
続いて、白Aは利かされなので、白22など飲み込まれるのを阻止する流れになります。
黒23まで、互角に近い戦いですが、下辺と右辺を狙えるので黒悪くない展開でしょう。

 参考図2「機敏な立ち回り」


安易に白1を決めにいくのは、黒2から4と機敏に下辺を囲われてしまいます。
黒Aの受け方が悩ましい上、黒Bと右辺を削る手段もあり白不満です。

 参考図3「絶対ではない利き」


このタイミングで白1のサガリを決めようとしても、黒2と裏切られます。
白3の切りには黒4と連絡しながら、右下の眼を奪えるので黒有利な戦いです。

 参考図4「柔軟な立ち回り」


白2、4の手段(黒Aは白Bで黒ツブレ)はあるものの、黒5と回避すれば黒良しです。
下辺の白も助け出されて、各所の黒陣が薄くなるように見えますが――、


白6には黒7から13とAのワリ込みを消しながら、上下に分断して黒有利な戦いになります。
下辺の黒陣を突破されても、白は治まっていない状況に持ち込めるのが大きいです。

 参考図5「味の良い土地」


白1、3で右辺の進出を先手で止めることができます。
ただ、右下が味の良い構えになったので、黒6以下で下辺を大きく囲われてしまいます。
右辺も立派な構えに見えても、AやBと利かす狙いがあり黒有利なワカレです。

 まとめ


黒1、3に白Aと正面から受けるのは、白にとって怖い戦いに引き込まれます。
現在の結論では、白4と妥協した守りで乗り切り、長期戦を目指すのが良いと考えています。

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