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【2020三星火災杯世界囲碁マスターズ・決勝三番勝負②】柯潔、4度目の優勝

中国の柯潔九段は本棋戦5回目の出場、4度目の優勝を決めた

11月3日にネット対局で「2020三星火災杯世界囲碁マスターズ」決勝第2局が行われた。
中国の柯潔九段が韓国の申眞諝九段に勝利し、2連勝で4回目の優勝を決めました。
以下に戦績をまとめたので、参照ください。(左側が勝者)

 

【11月2日:第1局】柯潔九段(中)―△申眞諝九段(韓)
【11月3日:第2局】△柯潔九段(中)―申眞諝九段(韓)

 

インタビューで『「申眞諝九段の存在」が自分を強くした』と語る柯潔九段

中国でのインタビューの一部を抜粋します。(こちらを参照)
「申九段に感謝してます。世界戦で7、8局打ったでしょうか、彼が負けて私が勝ってます。彼がいなかったら私の世界戦優勝回数は、もっと少なかったかもしれません」
柯潔九段らしいコメントを残し、本棋戦を締め括りました。

 

【決勝三番勝負第1局のクリックミス原因】こちらを参照)

ノートパソコンの標準装備となった「タッチパッド」。何かの拍子で反応しクリックミスが生じた

申九段のインタビューによると「タッチパッド」が原因のようです。
打つ時にタッチパッドが反応してしまい、予期せぬ場所にクリックした模様。
ノートパソコンを使う場合、タッチパッドの無効化などの対応が求められるようだ。

 

 

ハイライト1「強襲をかわす、巧妙なサバキ」

黒番は柯潔九段、白番は申眞諝九段。
白1に、黒2以下と左辺の白を封鎖していきます。
当然、白11と反撃されますが、柯潔九段は巧みなサバキを用意してました。

黒12と左辺に働きかけるのが好手。
白13、15の追求に、黒16以下と隅に食い込むのが一連の構想でした。
白Aは黒B以下で白ツブレなので――、

白21、23と手を戻すのは仕方ないところ。
黒24以下と大きく荒らした戦果が大きく、黒好調な展開です。
種石に見える黒4子を捨て石にする斬新な石運びでした。

 

参考図1 「反発できない理由」

黒1に白2、4と取るのはやり過ぎ。
黒5で左辺の白に脈がなく、白ツブレです。

 

参考図2 「従来の打ち方」

黒2以下は従来の受け方です。
ただ、AやBの傷が残る上、黒だけ弱い立場となり白有利なワカレになります。

 

ハイライト2「間隙を突き、形勢不明へ」

黒1のノゾキが苦戦原因となりました。
白2以下の反撃が鋭く、黒は容易でない戦いに引き込まれます。
この折衝を起点に、申眞諝九段がペースを握っていきます。

 

参考図3 「堅実な収束」

黒1のツギが堅実でした。
白は中央と右辺を補強するため、白2以下は省けません。
手番を得た黒は、黒7の盤面最大のヨセに回って黒優勢でした。

 

ハイライト3「極細の形勢、終盤の決め手放つ」

白1に黒2と急所を突くのが決め手。
白は連絡を図らなければなりませんが――、

白3に、黒4以下でAとBの大きなヨセを見合いにできます。
極細の形勢の中、柯潔九段が正確にヨセ切り、半目勝ちを掴みました。

 

参考図4 「コウ勝負に持ち込む」

結果論ですが、白1と中央を守るのが有力でした。
黒4のコウ争いになりますが、コウを頑張り切れれば白の得が優勢です。

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