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【2020三星火災杯世界囲碁マスターズ・2回戦】一力、世界8強へ

10月28日にネット対局で「2020三星火災杯世界囲碁マスターズ」2回戦が行われました。
日本の一力遼八段は、韓国の申旻埈九段の大石を仕留めて、8強戦へ進出しました。
10月30日の8強戦では、中国の謝爾豪九段と対決します。
以下に戦績をまとめたので、参照ください。(左側が勝者)

 

【10月28日(水):2回戦の結果】
一力遼八段(日)―申旻埈九段(韓)
柯潔九段(中)―趙漢乘九段(韓)
時越九段(中)―崔宰榮五段(韓)
楊鼎新九段(中)―姜知勳二段(韓)
李維清八段(中)―洪性志九段(韓)
李軒豪八段(中)―卞相壹九段(韓)
謝爾豪九段(中)―許皓鋐六段(台)
申眞諝九段(韓)―連笑九段(中)

【10月30日(金):8強戦の組合せ】
一力遼八段(日)―謝爾豪九段(中)
時越九段(中)―申眞諝九段(韓)
柯潔九段(中)―李軒豪八段(中)
楊鼎新九段(中)―李維清八段(中)

 

韓国ランキング上位の申旻埈九段(21)。過去に農心杯で開幕6連勝の実績を持つ

2003年に趙治勲九段が優勝して以来、中国と韓国の独壇場となっていた本棋戦。
今年は、一力八段が圧倒的な内容で世界優勝クラスをなぎ倒す進撃を続けています。
日本の世界優勝への道が、少しずつ現実味を帯びてきました。

 

 

ハイライト1「巧みに追求をかわす現代手法」

黒番は申旻埈九段、白番は一力遼八段。
黒1に白2と大場に走れるというのが、現代の評価になっています。
黒3と強く追求されても、白6以下で支えられるからです。

黒9以下と応戦されても、白は互角以上の戦いに持ち込めます。
後に、白Aの狙いも強烈で、黒忙しい局面になっています。

 

参考図1 「全局的なリードを奪う」

黒1には、白2以下とかわします。
白は△と稼いでいるので、上辺は軽くかわす程度で全局的なリードを保てます。

 

参考図2 「厳しい追求はできない」

黒1と追求されても、白2以下と穏やかに受けて白十分です。
続いて、黒Aは白Bで整形できます。

 

 

ハイライト2「世界トップクラスの戦闘力」

黒2に、白3とコウを解消したのが好判断。
黒4と突き抜かれても、白5以下で攻めを継続できます。

黒8に、白9以下と厳しく追求して、白優勢を築いていきます。
劣勢の黒は、黒18と左辺を大きく囲って、シノギ勝負に望みを託します。
勝負所で、一力八段は右下の黒を仕留める最短の道で勝負を決めました。

白19から31と壁を作り、白33で右下の黒を一気に攻め落としました。
勝負手にも、隙を見せない一力八段の強さが光った好局です。

 

参考図3 「地合で追いつけない」

黒1と右下を守るのは、白2と左辺を割られます。
長期戦を目指す目的でしたが、黒は地合いで追いつけません。

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