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【2020三星火災杯世界囲碁マスターズ・1回戦】一力快勝!

10月27日にネット対局で「2020三星火災杯世界囲碁マスターズ」が開幕しました。
日本から4名が出場し、一力遼八段が中国の辜梓豪九段を破り2回戦へ進出しました。
明日の2回戦で、一力八段は韓国の新鋭・申旻埈九段と対決します。
以下に戦績をまとめたので、参照ください。(左側が勝者)

 

【10月27日(火):1回戦の結果】
一力遼八段(日)―辜梓豪九段(中)
崔宰榮五段(韓)―三村智保九段(日)
姜知勳二段(韓)―許家元八段(日)
時越九段(中)―佐田篤史七段(日)
謝爾豪九段(中)―朴廷桓九段(韓)
楊鼎新九段(中)―金彩瑛六段(韓)
李維清八段(中)―李映九九段(韓)
李軒豪八段(中)―李昌鎬九段(韓)
柯潔九段(中)―李東勳九段(韓)
連笑九段(中)―朴進率九段(韓)
申旻埈九段(韓)―唐韋星九段(中)
卞相壹九段(韓)―陳耀燁九段(中)
申眞諝九段(韓)―廖元赫八段(中)
洪性志九段(韓)―童夢成八段(中)
趙漢乘九段(韓)―周泓余六段(中)
許皓鋐六段(台)―金旻奭二段(韓)

【10月28日(水):2回戦の組合せ】
一力遼八段(日)―申旻埈九段(韓)
柯潔九段(中)―趙漢乘九段(韓)
連笑九段(中)―申眞諝九段(韓)
時越九段(中)―崔宰榮五段(韓)
楊鼎新九段(中)―姜知勳二段(韓)
李維清八段(中)―洪性志九段(韓)
李軒豪八段(中)―卞相壹九段(韓)
謝爾豪九段(中)―許皓鋐六段(台)

 

2017年に三星火災杯で優勝した辜梓豪九段。珍しい頓死で姿を消した

一力八段は世界戦・応氏杯4強、国内戦では碁聖・竜星を獲得する快進撃が続けている。
1回戦の内容も、大石を仕留める充実したもので、世界優勝相手に堂々の姿を見せました。
今年こそ、日本碁界の悲願である「世界戦優勝」が見れるかもしれません。

 

 

ハイライト1「ノゾキを誘う、序盤作戦」

黒番は辜梓豪九段、白番は一力遼八段。
白1は黒2のノゾキを誘う意図を感じられます。
白3のコスミツケが、シチョウ関係なく使える有力手段です。

黒はシチョウが悪いので、黒4から6と受ける相場。
白9以下と上辺の模様を制限しながら、右辺を割って足早な展開です。

 

参考図1 「シチョウ関係」

黒2、4と切るのは、白5で対応できます。
シチョウは白良しなので、黒Aが成立しないのがポイント。

 

ハイライト2「僅かな間隙を突く、一力の瞬発力」

黒1と右辺の白を遠目に狙った瞬間、白2が鋭い好手でした。
黒3に、白4以下と中央の黒を孤立させ、力関係が逆転しています。

黒7以下と活路を求めるも、中央と下辺の黒が危なく収拾つかない格好です。
一力八段は戦いの主導権を握り、一気に決めていきます。

黒17と動き出し、右辺の白を狙う進行を選択。
一力八段は強気に攻め続け、白32の切りで何れかの黒を取れる状況に追い詰めます。

黒35の勝負手に、白36と下辺を飲み込んで白勝ちが確定しました。
黒39と封鎖されても、白42で取られる心配はありません。

 

参考図2 「長期戦が有力」

黒2以下と右辺の白を攻めるべきだったようです。
白は苦しい戦いに見えますが――、

白7以下で右辺を生きることは容易です。
ただ、黒は外側が厚くなるので、長期戦模様に持ち込めそうな展開でした。

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