李世乭九段vs.AI・ハンドルの三番勝負第1局

李世乭、短手数でAI粉砕!

12月18日に韓国で「李世乭九段引退三番勝負」の第1局が行われた。(こちらを参照)
対戦相手はAI・ハンドル(韓豆)、今年の世界囲碁AI大会で3位に入賞した実績を有する。
手合割は2子局(コミ7目半)で行われ、勝敗に合わせて置石を増減させる一番手直り制だ。
「李世乭九段は勝てないだろう」と見られたが、僅か92手でAIを撃退する結果となった。

開発者は「78手目が見えていなかった」と語っており、この手を境に大きく乱れた。
AIの予想を上回った手に対し「棋士なら思いつく手で、意外だった」と李九段。
呆気ない幕切れに、多くの囲碁ファンがガッカリしたことは想像に難くない。
「言い訳になるが、置碁の訓練は2ヵ月ほどしかできていない」と開発者は説明した。

明日は置石がなくなる互先の対決、AIの負担がなくなり真の実力が発揮されるだろう。
李世乭九段が2016年AlphaGo戦で見せた人間の可能性を再び示せるか、注目していこう。

 局面図「AIの予想を超える」


黒番は李世乭九段、白番はハンドルです。
黒1のケイマが右辺を助け出す好手であり、AIはこの手を想定していなかったようだ。
Aの押しやBのノゾキが見られており、白は右辺の黒を捕獲するのは困難です。


白2、4と抵抗して見せるも、黒5から7と白三子を捕獲して黒勝ちは揺るぎません。
続いて、白Aと逃げるのは黒B以下でゲタとなり、逃げられない格好なのです。
予想を外れた手を打たれ、挙動がおかしくなってしまったのかもしれません。
結果、黒中押し勝ち。

 参考図1「封鎖成立は困難」


白1、3と脱出を図るのは、黒4と下方への進出を止められて白窮します。
白Aと強引に突破を試みるのは、黒B以下で下辺全体の白が飲み込まれるので――、


白5には黒6から10と下辺を包囲して、白苦しい戦いを強いられます。
白Aのワリ込みからシノギはありますが、右辺を食い破れるので黒成功に変わりないです。

 参考図2「柔軟な包囲網」


白1、3の抵抗には、黒4以下で白を捕獲することができます。
読みの枝葉にシチョウ関係が絡む変化があり、AIが苦手とする読みだったかもしれません。

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