シチョウアタリの攻防

 テーマ図「用意された罠」


白1の三々入りに黒2から6と先手を取った後、黒8の両カカリに回る序盤戦。
実戦例の多い布石に見えますが、水面下ではシチョウ絡みの攻防が生じています。
今回はネット碁で少しずつ打たれ始めたシチョウ作戦の一端を紹介していきます。


シチョウ関係は白良しなので、白9から15と簡明に収束する手段が部分的に成立します。
続いて、黒Aと受けて白Bと抜くのが従来の相場でしたが――、


左下隅を受けず、黒16とシチョウアタリを打つのが一連の流れの狙いでした。
右上を連打する代償に白19と分断されても、黒20と守れば痛手になりません。


白21から25に黒26と受けられるのが黒の自慢。
後に黒Aのトビ込みが狙えるので、左辺の白陣拡大に働いているのが大きいです。
右上隅には白B、黒C、白Dの手段が残りますが、黒Eと手厚く受けて悪くありません。
この進行は互角に近いワカレであり、今後は配石を工夫してより効果的に使われるでしょう。

 参考図「安易な受け」


黒1と受けるのは工夫不足です。
白2から10と進出を止められる上、Aの利きもあり見た目以上に左辺側が厚くなります。
前図よりも、黒地が小さくなっているので大きな差が生じます。

 まとめ


白1に黒Aと受けず、黒2とシチョウアタリを打つのが画期的な着想です。
左下隅は連打されても、効果的に守れるので大きな影響を及ぼすことはありません。
両カカリの簡明な対抗策と知られた打ち方にも、リスクがあることが明るみになりました。

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