中日女子囲碁超新星招待戦―第1局

天才少女棋士の三番勝負

12月2日に中国・福州市で「中日女子囲碁超新星招待戦」の第1局が行われた。
日本の仲邑菫初段(10)と中国の呉依銘二段(12)が三番勝負で争うイベント。
初戦は呉二段が圧倒的な実力差を見せ、仲邑初段は見せ場を作れず敗退となった。
以下に両棋士の経歴をまとめたので参照ください。(参照元はこちら

日本・仲邑菫初段(10歳) 中国・呉依銘二段(12歳)
【2018年】
・4月韓鐘振囲碁道場に通い、韓国棋院の研
究生となる。
・12月張栩九段の試験碁を実施。英才特別
採用推薦棋士として入段を果たす。
【2019年】
・夢百合杯本戦に出場(主催者推薦)。
・国内公式戦対男性棋士に7連勝中。
・女流棋聖戦本戦トーナメント進出。
【2018年】
・8月全国囲碁段位戦公開定段戦の女子U25
組で10勝1敗の成績を記録し、中国国内最
年少入段(11歳)を果たす。(こちらを参照)
【2019年】
・8月ペア碁俊英ドリームマッチで仲邑菫・
福岡航太朗ペアに勝利。
・第7回中国女子甲級リーグで杭州云林決
破チームとして出場。

呉二段は世界の女流トップが集う中国女子甲級リーグで戦う実力を有している。
隙の無い打ち回しで追い詰めていく様は、まるで豊富な経験を積んだベテランのようだった。
実績を見ても仲邑初段が勝つのは難しいと見ざるを得ないが、一矢報いてほしいところだ。

 局面図1「鋭い返し技」


黒番が呉依銘二段、白番が仲邑菫初段です。
黒1の切りに白2、4と左上の形を決めにいったのが苦戦の始まりでした。
黒5とハネるのが好手で、白の打つ手が難しくなっています。


実戦は白6、8と受けますが、ダメヅマリにより黒9で△の種石を助け出せなくなりました。
一線のサガリの働きがほとんどなく、呉依銘二段が一本取った形でしょう。


白10から16と左方を整形するも、黒17と味良く包囲網を破られて白不満です。
序盤の早い段階で△の価値の低い場を打たされた結果となり、形勢を損ねました。


【参考図:簡明な収まり方】
部分的に整形するなら、白1と形を決める方法があります。
次に白Aで左上の黒が窮すので、黒2の手入れが必要で白3とシチョウで取れます。
ただ、シチョウアタリを打たれる短所もあり、善悪の判断が難しいです。

 局面図2「間隙突く鋭さ」


白1に黒2、4と丁寧に治まる堅実な石運びを見せます。
ただ、白5と右辺を補強する前に、Aと左下の黒へ圧力をかけてみたかったところ。
実戦は黒6のオキが決め手となり、白が勝負できる場がなくなってしまいました。


この瞬間では白7に受けてもらえず、黒8から12と白二子を飲まれてしまいます。
白13と下辺は立派になりましたが、黒に弱い石がなくなった損失が大きく黒優勢です。
その後も呉依銘二段は隙のない打ち回しを見せて圧倒しました。
結果、黒中押し勝ち。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする