日本の一力、無念の敗退
11月22日に韓国・釜山で「第21回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦」の第5戦が行われた。
日本の一力遼八段は優勢となる局面もあったが、中国の杨鼎新九段の追撃を支えきれず敗退。
中国は無傷の4連勝となり、通算8回目2年連続優勝へ大きく前進した。
明日の第6戦では、韓国の李東勲九段が出場する予定だ。(こちらを参照)
中国 | 柯潔九段 | 杨鼎新九段(4連勝) | 芈昱廷九段 | 范廷钰九段 | 謝爾豪九段 |
韓国 | 朴廷桓九段 | 申真谞九段 | 金志锡九段 | 李東勲九段 | 元晟溱九段(1勝) |
日本 | 井山裕太九段 | 山下敬吾九段 | 村川大介九段 | 一力遼八段 | 許家元八段 |
局面図1「機敏な石運び」
黒番が杨鼎新九段、白番が一力遼八段です。
白1に受けず、黒2と左辺を守るのが機敏でした。
白3と上辺の黒二子を取られますが、石を強化したのも大きく黒悪くない展開です。
局面図2「シノギ勝負だが…」
白1から7と中央のシノギ勝負を仕掛けたが、黒8で中央と右辺を狙われて厳しい戦い。
白は中央を助けずに、白AやBと地合い勝負につなげれば僅かに白優勢だったようだ。
秒読みの中で捨てる決断を下すのは容易ではなく、実戦進行は仕方なかったかもしれない。
結果、黒中押し勝ち。