三々定石の進歩

定型化が進む布石

囲碁AIにより、部分的な定石手順が盤面全体を活用するものへ変容し続けている。
碁の打ち方がシビヤになり、研究の成果が顕著に表れる傾向にあるからだろう。
勝利を掴む効率的な道になり得るが、自分らしさを失う可能性を秘めている。
結果を求めるか、独創性を重視するか、碁を打つ全てに突きつけられている。


【テーマ図:水面下の戦い】
白1、3と手を伸ばした時に黒4とカケツギは無難な対応。
今回は白Aとセキの形へ向かわず、白5と変化した際の変化紹介します。
黒は無難に立ち回るべきか、地を最大化する積極策を講じるべきか、検証します。



【手順図:難解定石の入り口】
黒1の三々入りに白2、4と受けるのはよく打たれる手法。
黒は穏便に事を収めることもできるが、ここで黒5と強く応じた場合を見ていきます。
続いて、白Aには黒B以下で足早な展開にできて黒十分です。


白6と強く対応するのは当然の態度。
黒7から11と切られますが、白12と弾力を持たせて対応していきます。
黒17まで、このルートに入ると難解な変化を避けるのが困難になります。


白18に黒19、21と左下のスペースを広げるところ。
白24から28と手数を伸ばした後、白30と外周を重視するまでがテーマ図の手順。



【推奨図:冷静な石運び】
黒1と冷静に下辺を受けるのが簡明かつ有力な対応策です。
次に黒Aのサガリに回れば、左下の白をそのまま飲み込めるので――、


白2から6と懐を狭めて左下の攻め合いに持ち込みます。
黒7以降、左下の攻防がどう決着するかが焦点になります。


白8、10に黒11のホウリ込みが手筋となり、黒が先手でセキの形にできました。
黒は下辺を占めましたが、白に厚みを築かれて黒不満に見えますが――、


黒15と外周の不備を突くのが好手。
黒25まで、黒が中央の主導権を握ることができたので黒悪くないワカレと言えます。
後に黒Aの打ち込むや下辺の白を攻める狙えば良いので、黒の打ち方がわかりやすいです。



【参考図1:包囲網の形成】
黒2、4と懐を広げて左下の白を取りにいくのは、白5が厳しい追及。
白の包囲網が堅陣で簡単に破ることができません。


黒6と抵抗を試みても、白7以下で綺麗に止まられてしまいます。
左下の白は攻め取りの形な上、白AやBが狙われるので黒不満な展開でしょう。



【参考図2:カケツギの理由】
黒1の切りを決めたいところですが、この瞬間に白2の返し技があります。
この定石を進む上で把握しておきたいワカレの一つです。


黒3と遮るなら、白の手数が伸びているため白4から8と左下の黒を取れます。
黒9、11のポン抜きを許すのも小さくないですが、AやBの利きがあり白不満なし。
この変化を避けるため、テーマ図では黒4と単にカケツギを選んでいます。

「編集後記」
今回の三々定石を昨日と今日で調べてみましたが、中々難しいですね。
これ以外にも際どい変化が多数存在するので、興味がある方は調べてみてください。

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