2019中信証券杯世界囲碁AI大会―初日

GLOBIS-AQZは予選3位

8月21日に中国で「2019中信証券杯世界囲碁AI大会」が開幕した。
日本はGLOBIS-AQZが出場し、予選を4勝1敗で3位通過して準々決勝へ駒を進めた。
明日の準々決勝では、GLOBIS-AQZはLeelaZeroと対決する予定だ。
以下に本日の予選結果をまとめたので参照ください。(8位まで予選通過)

1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 勝星 順位
HanDol 〇2 〇10 ×4 〇9 ×11 5位
Go Genius ×1 ×7 ×5 〇12 ×14 13位
Clear Stone ×4 〇5 ×6 〇10 ×8 4位
GOLAXY 〇3 〇13 〇1 ×11 〇6 2位
DolBaram ×6 ×3 〇2 ×13 ×9 12位
LeelaZero 〇5 ×8 〇3 〇7 ×4 6位
Octopus Go ×8 〇2 〇9 ×6 ×13 9位
GLOBIS-AQZ 〇7 〇6 ×11 〇14 〇3 3位
MAYAGO ×10 〇12 ×7 ×1 〇5 11位
10 Handtalk 〇9 ×1 ×14 ×3 〇12 10位
11 FineArt 〇12 〇14 〇8 〇4 〇1 10 1位
12 YaoGo ×11 ×9 ×13 ×2 ×10 14位
13 YiXiaoTian ×14 ×4 〇12 〇5 〇7 7位
14 CGI 〇13 ×11 〇10 ×8 〇2 4位

FineArtが圧倒的な強さを見せ、次いでGOLAXYとGLOBIS-AQZが追随する構図となった。
予想通りの順位となっており、優勝争いはこの3つの囲碁AIに絞られたと見て良いだろう。
明日以降の本戦で三つ巴の決戦を制すのはどの囲碁AIか、動向を追っていく。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:ハサミ返しの手法】
黒番はGLOBIS-AQZ、白番はFineArtです。
黒2のハサミに白Aと黒Bの交換を入れずに、白3と単にハサミ返していきます。
相手の出方を見て、上辺や左辺の打ち方を変えようとする高等戦術です。


実戦は黒4のツケから封鎖する進行を目指します。
シチョウ関係が良いので、白5のワリ込みで外周に傷をつけていきます。
白7に黒Aは白B以下と上辺の黒一子を飲まれて黒不満なので――、


黒8と受けるのはやむを得ないところ。
白17まで、左上で生きを図りながら次に白Aを厳しくする石運びを実現している。
黒Bなどの狙いを弱くしており、黒としては先の見通しが立てづらい局面となっている。
隅を荒らしただけだが、他方に大きな影響を与える働きを有しているようだ。
結果、白中押し勝ち。



【実戦譜2:神域の踏み込み】
黒番はHanDol、白番はFineArtです。
白1の切りで相手の出方を見た後、白3から5と猛然と黒の勢力圏へ踏み込んでいきます。
強引すぎるように見えますが、既にシノギの目処は立っているようです。


黒6と遮った時に白7、9と抵抗するのが鋭い好手でした。
全滅を狙うなら黒10の切りは必須ですが、白11から13と分断されると力関係が逆転します。
最終的には左上の黒を全滅に追いやり、FineArtが異次元の強さを示しました。
結果、白中押し勝ち。

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コメント

  1. T.M. より:

    こんにちは。いつも参考にさせていただいております。

    囲碁AI大会のGLOBIS-AQZとOctpusgoとの対戦に関して質問があります。もしよろしければご意見いただけると幸いです。
    最終盤に至るまでOctpusgoがかなり優勢に思われたのですが、結果は白AQZの中押し勝ちでした。Octpusgoが寄せで緩んだのでしょうか?
    また、終局図は、左上の黒陣に手入れが必要で、白半目勝ちということでしょうか?

    よろしくお願い致します。

    • okao より:

      AQZとOctpusgoの最終盤は、左下の半コウを放置して互いにダメを詰め合う展開になります。コウ材が多い白が最後までダメを詰めた後に半コウをツゲるため、中国ルール上、半目勝ちとなります。