近代戦術の考え方

進化する考え方

現代は囲碁AIの発想を次々に取り入れる時代となり、碁の考え方が劇的に変化しています。
今回紹介する形もその一つであり、知っているか否かで戦術の幅に大きな差が生じます。
発想や知識は様々なところで活きるので、一読してみてください。


【テーマ図:柔軟な石運び】
黒1のツケはいろいろな局面で打たれるサバキの手法です。
一時前まで、白2から4と黒一子を取りにいくのは黒の意図にハマる悪法と言われてました。
しかし、今では有力と見られており、黒1とツケるのは避けた方が良いかもしれません。


黒5と出た瞬間、受けずに白6と反発するのが白の意図する進行です。
一見すると、左上の白陣を割られて黒良しに思えますが・・・、


黒7と分断した後、白8以下と大場に走れるので全局的には白足早な展開です。
左上の黒も万全ではないので、後に攻めの狙いが残るのも白の自慢。


黒13から17と整形するなら、白18と左辺を占めながら左上の黒の攻めを残します。
Aの切りを横目に、白Bなどのカカリが厳しくなるので、白の楽しみが多いと言えます。
また、白は上辺と左辺を占めており、白が若干打ちやすい碁形です。



【参考図:黒の意図】
白2と素直に受けるのは自然な対応に見えるかもしれません。
しかし、黒3から5と切り取られて上辺を止められてしまいます。
白Aの切りが強烈な狙いに見えますが、黒から柔軟にかわす手があります。


白6、8と追及されても、黒9から11が左上隅の死活を睨んだ利きになります。
黒A以下が厳しいので、白は手抜きすることができません。


白12の手入れは仕方なく、黒13から15と左辺を足早に占めていきます。
AやBを狙える碁形にできたので、これは黒成功の序盤戦と言えるでしょう。
白はこの図を避けるため、テーマ図の進行を打たれるようになりました。

「編集後記」
多くの形でこの対策が有効に働くので、ぜひ試してみてください。
ポイントは足早に展開して、局面全体を活用することです。

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