第12回春蘭杯世界囲碁選手権決勝三番勝負

韓国の朴廷桓九段が優勝!

6月25、27日に中国で「第12回春蘭杯世界囲碁選手権」の決勝三番勝負が行われた。
決勝は韓国の朴廷桓九段と朴永訓九段であり、今年の夢百合杯決勝と同じ組み合わせである。
朴廷桓九段は両局とも卓越した打ち回しを見せ、本棋戦初の優勝を手にした。(こちらを参照)
なお、三位決定戦は中国の柯潔九段が勝利し、シード権を獲得した。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【6月25、27日(火、木):決勝三番勝負の結果】
<第1局>△朴廷桓九段(韓)ー朴永訓九段(韓)、黒中押し勝ち
<第2局>朴廷桓九段(韓)ー△朴永訓九段(韓)、白中押し勝ち

【6月25日(火):三位決定戦の結果】
柯潔九段(中)ー党毅飛九段(中)

韓国の朴廷桓九段はテレビアジア選手権を辞退し、他の世界戦に力を注ぐ意志を示した。
世界では20代前半で活躍するのが当たり前で、世代交代の流れが速いのが特徴的である。
朴廷桓九段は自身のピークが近いと感じ、主要な世界戦に焦点を絞っていると推測される。
さて、対局を振り返っていきます。


【第2局:思わぬ反撃】

黒番は朴永訓九段、白番は朴廷桓九段です。
黒1に受けず、白2と右辺を広げる好点に先着していきます。
当然、黒3と上辺を破られてしまいますが、ここに朴廷桓九段は力強い反撃を見せます。


白4から10と強引に黒の繋がりを断つ進行を選択します。
上辺の白を切り離された損失よりも、右上の黒を攻める価値が高いと見ているようです。


実戦は黒11から17と脱出を図っていきます。
白20まで、右上を孤立させられましたが、上辺の損失も大きく白容易でない局面です。
後に、黒Aの追及も厳しく、右上の攻防でどちらが手番を奪えるかが焦点となりました。
結果、白中押し勝ち。



【第1局:両カカリの攻防】
黒番は朴廷桓九段、白番は朴永訓九段です。
白1の両カカリに黒2、4と受けるのが代表的な手法。
白5、7と右上の黒への攻めを見ながら右辺を強化して力を貯める進行を選びます。
たとえば、黒Aの受けなら白B以下と右辺の黒を攻める構想が予想されます。


黒8と白9を交換し、黒10以下と上辺に展開していきます。
白Aの膨らみが好形に見えますが、黒B以下と上辺の白を攻められるの厳しいところ。
白は右上の決め方が難しく、この後の打ち方が悩ましくなっています。


白15から21と転戦するも、黒22と右上の攻防に備える態度を貫きます。
実際、右上の白が孤立しており、いつの間にか両ガカリした側が苦しい立場となっています。
白Aで右辺の黒はほとんど取れていますが、黒Bと値切れるので今すぐは大きくありません。
その後も朴廷桓九段は巧みな打ち回しを見せ、完勝に近い好局となりました。
結果、黒中押し勝ち。



【参考図1:用意された反撃】
白1の膨らみは好点ですが、Aの断点を守る前に黒2、4と根拠を奪うのが厳しい。
この反撃が用意されているため、白は容易に戦端を開くことができません。


【参考図2:プレス作戦】
白1から5と上辺を補強するのは、黒6と右辺の白に圧力をかけられてしまいます。
自然に△が飲み込まれる構想となるため、これも白は望ましくない展開と言えるでしょう。

「編集後記」
最近はカカリよりも、三々入りや星へのツケなどをよく見るようになりました。
両カカリ対策がある以上、星に対してカカリとは別の手法を検討すべきなのかもしれません。

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