第24回LG杯朝鮮日報棋王戦本戦ー32強戦

日本の井山、16強戦へ

5月27日に韓国で「第24回LG杯朝鮮日報棋王戦」の本戦32強戦が行われた。(参照元URL)
日本から3名の棋士が出場し、井山裕太九段が李軒豪七段に短手数で勝利を収めた。
本戦16強戦は5月29日に同所で行われ、井山九段は中国の柯潔九段と対決する。
以下に本日の結果と16強戦の組合せをまとめたの参照ください。(左側が勝者)

【5月28日(月):32強戦の結果】
柯潔九段(中)―羅玄九段(韓)
檀嘯九段(中)―姜東潤九段(韓)
崔精九段(韓)―時越九段(中)
趙晨宇七段(中)―張栩九段(日)
党毅飛九段(中)―朴永訓九段(韓)
陳耀燁九段(中)―李志賢九段(韓)
羋昱廷九段(中)―范廷鈺九段(中)
許嘉陽八段(中)―呂立言二段(中)
陶欣然七段(中)―許家元八段(日)
彭立嶢六段(中)―白洪淅九段(韓)
屠曉宇五段(中)―許皓鋐六段(台)
金志錫九段(韓)―范蘊若八段(中)
申眞諝九段(韓)―廖元赫七段(中)
卞相壹九段(韓)―楊鼎新九段(中)
朴廷桓九段(韓)―童夢成七段(中)
井山裕太九段(日)―李軒豪七段(中)

【5月28日(火):16強戦の組合せ】
柯潔九段(中)―井山裕太九段(日)
檀嘯九段(中)―許嘉陽八段(中)
崔精九段(韓)―彭立嶢六段(中)
趙晨宇七段(中)―陳耀燁九段(中)
党毅飛九段(中)―朴廷桓九段(韓)
羋昱廷九段(中)―申眞諝九段(韓)
陶欣然七段(中)―卞相壹九段(韓)
屠曉宇五段(中)―金志錫九段(韓)

韓国ナンバー1の女流棋士・崔精九段が中国の時越九段を勝利しベスト16に駒を進めた。
去年の三星杯でもベスト16に進出しており、各世界戦で大きく存在感を示している。
明後日の対局で16強の壁を打ち破ることができるのか、注目していきたい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:捨石の三々定石】

黒番は朴廷桓九段、白番は童夢成七段です。
白2、4の受け方に対して、黒5のツケで容易に手番を譲らない姿勢を取ります。
コミの負担が重い黒は、難解な定石に持ち込んで局面を複雑にしたい意図があります。


左上の黒にプレッシャーをかけるため、白6から10と強引に封鎖するのは当然に態度。
黒11の切りから外側の薄みを突いていき、黒19まで互いに弱い石を抱えた戦型へ進みます。
白はAかBですが、どちらの道も険しい変化が多く、白は重大な決断を迫られます。


実戦は白20を選択したので、黒21から23と受ける進行になります。
白24から28と左辺の黒に圧力をかけながら、左上の攻め合いを睨んでいきます。
黒29まで進んだ後、白A以下は後手でセキとなるため、実戦は別の道へ突き進みます。
※黒23のサガリは深い意味がありますが、難しいので解説は割愛します。


碁形によりますが、白30と外周を厚くするのが最近打たれる手法です。
黒31で左上の白は取られますが、白36と上辺に模様を築けば白悪くないと判断しています。
最終的に黒は数手ほど手を戻す必要があるので、見た目ほど大きくないと見れるようです。
大胆な捨石が現れる三々定石もあり、深く研究しなければ使いこなすのが難しいです。
結果、黒中押し勝ち。



【実戦譜2:ツケノビ定石の見直し】
黒番は党毅飛九段、白番は朴永訓九段です。
この局面に関わらず、白1から3のツケノビ定石がよく打たれるようになりました。
以前は黒を固める悪手だと言われましたが、今は地に辛い手法と見られているようです。
ツケノビ定石は悪くないと再評価されており、別の対抗策を検討されています。
結果、黒中押し勝ち。


【参考図:僅かな違い】
白1のツケに対し、黒2と這い込む変化が検討されています。
黒8まで一例ですが、実戦と比べて△に白石がないので左辺の模様化が緩和されています。
また、隅に食い込めた実利も僅かながら改善されており、これから増えるかもしれません。



【実戦譜3:常識の移り変わり】

黒番は趙晨宇七段、白番は張栩九段です。
小目の大ゲイマジマリに、黒1のツケで相手の出方を聞くの最新の手法。
早い段階で相手の様子を見て、局面をコントロールするのが黒の狙いです。


白2と穏やかに受けるなら、黒3から9とすぐに形を決めていきます。
見た目は黒ひどい形にも見えますが、状況を見て黒Aに打てれば悪くない形を築けます。
また、白10のカケツギがある時、白6を打たない意味もあり見た目ほど黒悪くないようです。
少し前の判断基準は崩れ去っており、新発想をいち早く吸収する必要があります。
結果、黒中押し勝ち。



【実戦譜4:強引な足早策】

黒番は范廷鈺九段、白番は羋昱廷九段です。
白1のサガリに対し、黒2と白3を交換してから黒4と強引に大場へ走ります。
AやBを使い分けられる短所はありますが、スピードで補えば良いと見ているようです。
結果、白1目半勝ち。

「編集後記」
日本の井山裕太九段が素晴らしい内容で16強戦へ勝ち上がりました!
前々回大会では準優勝までいったので、今年こそ優勝してほしいですね。

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