中国甲級リーグ2019―第3戦

羋昱廷九段、主将戦3連勝

4月29日に中国・浙江省で「中国甲級リーグ」の第3戦が行われた。
中国の羋昱廷九段が韓国の朴廷桓九段を破り、主将戦で3連勝を記録した。
この棋戦は勝点、勝星が同じ場合、主将の勝数で順位が決まるため大きな差が生じる。
江苏チームがこのまま首位を守り切れるのか、今後の展開を追っていきたい。
なお、中国甲級リーグの第4戦は5月6日に行われる予定だ。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(〇がついた棋士が勝者)

【4月29日(月):3回戦の結果】
<潍坊高新区 vs 浙江云林棋禅>
伊凌涛―〇童梦成
江維傑―〇張涛
范廷钰―檀啸
陳梓健―金志锡

<成都懿锦控股 vs 江苏>
古霊益―〇黄云嵩
朴廷桓―〇羋昱廷
党毅飛―〇趙晨宇
廖元赫―〇陳賢

<国旅联合厦门 vs 深圳正方园>
范胤―陳昱森
柯潔―戎毅
張腾宇―甘思阳
彭立尧―严在明

<上海建桥学院 vs 99围棋陕西>
李維清―蒋其润
范蕴若―時越
廖行文―〇沈沛然
胡耀宇―〇陶欣然

<江西四特酒 vs 拉萨净土>
卞相壹―張強
辜梓豪―〇周睿羊
屠晓宇―〇姜东潤
許嘉阳―陳浩

<龙元明城杭州 vs 苏泊尔杭州>
邬光亚―謝科
丁浩―〇申真谞
夏晨琨―〇連笑
張紫良―李钦城

<加加食品天津 vs 重庆>
陳正勋―李軒豪
謝尔豪―杨鼎新
王泽锦―〇李翔宇
唐韦星―謝赫

<天津四建 vs 中信北京>
劉星―蔡竞
孟泰齢―〇陳耀烨
王世一―〇柁嘉熹
尧潇童―〇韓一洲

順位 チーム名 勝点 勝星 主将勝星
江苏 10
中信北京
苏泊尔杭州
拉萨净土
上海建桥学院
国旅联合厦门
龙元明城杭州
江西四特酒
加加食品天津
10 99围棋陕西
11 重庆
12 潍坊高新区
13 成都懿锦控股
14 浙江云林棋禅
15 天津四建
16 深圳正方园

甲級リーグでは、最新形が数多く表れるので研究家としては見逃せない棋戦である。
特に中国は囲碁AI・絶芸の研究成果を試す場合もあり、貴重な機会と言えるだろう。
オープンソースの囲碁AIが示す手を上回る手法を発見している可能性があるからだ。
今後は中国棋士の棋譜を丁寧にチェックする必要がありそうだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:狭いヒラキ】
黒番が范廷钰九段、白番が檀啸九段です。
白2のハサミに対して、黒3と狭いところから動き出す進行を選びます。
効率の良い動きでないのですが、左辺の白を攻める方が重要であると見ているようです。


白4、6は左下を補強しながら、左辺の構えが狭いことをより強調する意図があります。
手番を得た黒は、黒7から攻めてどれだけの戦果を上げられるかが焦点です。
白8で左上の黒二子が心許ない姿に見えますが・・・。


黒9から15と封鎖して左辺を厳しく攻めていきます。
この攻防で中央が厚くなれば、Aが厳しくなるので白も容易でない戦いです。
狭いハサミでも、その後の戦況次第では好手になり得ることもあります。
結果、黒中押し勝ち。



【実戦譜2:シチョウのサバキ】
黒番は金志锡九段、白番は陳梓健七段です。
黒1、3の強襲に対して、白4のツケがサバキの手筋でした。
白Aのシチョウアタリに働いていないため、状況が変わってないように見えますが・・・。


黒5に白6からシチョウに追うのが白の意図です。
黒7の逃げ出しが成立しますが、白14までAとBが見合いとなるので右辺の白が安定します。


黒15と中央を制されますが、白16で右辺の心配がなくなるので白不満ないワカレ。
白26まで、上辺と下辺に白陣を築くことができれば、白打ちやすい局面と言えそうです。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
休みの期間は時の流れが早くなっているように感じますね。
この期間中にいろいろ準備できればと思っています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする