第33回中国天元戦三番勝負

連笑天元が3連覇達成

4月10~13日に中国で「第33回中国天元戦三番勝負」が行われた。
中国の連笑天元が挑戦者の范蘊若七段を2勝1敗で退け、3連覇を達成した。
持時間は各2時間+1分の考慮時間5回、中国ルール(コミ7目半)で行われた。
なお、優勝賞金は25万元(約420万円)、準優勝は10万元(約170万円)だ。
以下に日程と結果をまとめたの参照ください。

【中国天元戦の日程・成績】
4月10日(水):第1局 范蘊若七段 白中押し勝ち
4月12日(金):第2局 連笑天元 白中押し勝ち
4月13日(土):第3局 連笑天元 白中押し勝ち

范蘊若七段は23歳の若手で、2017年の農辛杯では韓国の朴廷桓を破り中国を優勝に導いた。
他の棋戦でも頭角を現しており、現在では中国ランキング11位の位置まで上り詰めている。
今回の3局も内容は悪くなく、今後の飛躍を期待される若手棋士の一人と言えるだろう。
さて、対局を振り返っていきます。


【第1局:明るい大局観】
黒番は連笑天元、白番は范蘊若七段です。
黒1、3と右下の白に迫りながら自身を補強していきます。
白4と形を整えようとした瞬間、黒5と反撃された場合にどうかわすかが焦点です。
たとえば、白Aは黒B以下と切断されて白不利な戦いを強いられます。


白6と押さえ込むのが明るい判断でした。
黒7で右下の白二子は取られますが、白8から10と右辺を占めれば十分と見ています。
白Aと策動する味も残っており、黒の仕掛けを巧みにかわした好判断が光りました。
結果、白中押し勝ち。



【第2局:鋭いカウンター】
黒番が范蘊若七段、白番が連笑天元です。
黒1の両カカリに受けず、白2と反発したのが鋭い追及でした。
黒Aと受けるのは白B以下で左下の黒を攻めながら左辺の黒陣を大きく割られます。


黒3、5の反撃には、白6、8と切断するのが厳しい追及です。
左下の黒を助けようとすると、外周の黒陣がボロボロになるので・・・。


実戦は黒9から13と白のダメヅマリを見ながら外壁を厚くする進行を選択。
左下の攻め合いがどうなっているかが焦点になります。


白14から黒23まではほぼ一本道の進行です。
左下の攻め合いはどちらから打ってもコウになるので、白24と下辺の黒に圧力をかけます。
A~Cなどが利きである上、下辺の攻防次第では白のコウ材は増えていきます。
下辺に回った手が間接的に攻め合いにも働いており、白好調な展開です。
結果、白中押し勝ち。



【第3局:間隙を突く】
黒番が范蘊若七段、白番が連笑天元です。
黒1のツケが三々定石後の狙いになります。
右上の白は取られる訳にいかないので、白の受け方が難しいというのが黒の主張です。


白2には黒3のハネが厳しいです。
続いて、白Aと受けるのは黒B以下で大きく削られて白苦しい展開です。


実戦は白4と右上の生きを確実にする受け方を選びます。
しかし、黒5から11まで上辺の白を分断しながら右辺を厚くして黒大戦果と言えます。
この先も范七段は優勢を保持していたが、中盤で一瞬の隙を突かれ逆転負けを喫しました。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
先日の日中韓竜星戦で、日本の一力遼八段は中国の柯潔九段に破れ、準優勝となりました。
ただ、一度は柯潔九段にも勝っており、苦手意識などが払拭されたのではないでしょうか。
一力八段はテレビアジアにも出場するので、このリベンジを果たしてほしいですね。

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