第23回LG杯朝鮮日報棋王戦本戦決勝(2)

楊鼎新が快勝!決着は最終局へ

2月13日に韓国棋院で「第23回LG杯朝鮮日報棋王戦」の決勝三番勝負第2局が行われた。
中国の楊鼎新七段が序盤の攻防で一気に押し切り、時越九段に快勝し最終局に望みを繋げた。
中盤以降の戦いで隙を全く見せない充実した内容で、楊鼎新七段の好局だったようだ。
世界タイトルの行方は、2月14日に行われる最終局に持ち越しとなった。
では、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:三々定石の流行】

黒番が楊鼎新七段、白番が時越九段です。
黒1、3の手順はダイレクト三々を用いる際の典型的な布陣の一つです。
アルファ碁が自己対戦で多用していたこともあり、人間界でも打たれるようになりました。


白4、6が三々入りへの代表的な受け方です。
黒7は相手に手番を容易に渡さない意図があり、白8から10と強く応じるのは当然の態度。
白はAの傷が気になりますが、黒も左上の死活問題を抱えており、互いに悩ましい戦いです。


黒11、13と断点を突いて白を追及するところ。
白も左上の二子を飲み込まれては大きいので、白14と動き出していきます。
最近、黒17のハネに白18と強気に受ける変化がよく打たれるようになりました。
黒19以降の進行が攻め合い絡みの難戦となるため、深く研究する必要があります。


白20から28と左上の手数を増やし、外回りの味を横目に攻め合いの格好となります。
穏やかに黒Aと受けるのは、白B以下符号順で中央を厚くされて若干白打ちやすいようです。
そこで、黒は左上を助け出すよりも、白に厚い格好を築かせない進行を目指します。


黒29と白の勢力圏を拡大させない打ち方を優先します。
白30で左上の黒は取られますが、構わず、黒31と外周の傷を補強していきます。
白は外回りを厚くしづらい格好であり、左上の黒を取り切るところですが・・・。


白34と飲み込まれても、黒35から37と外周を厚くすれば黒十分な展開です。
黒Aの利きやBからの締め付けが残っており、見た目ほど大きな地でないのが白の泣き所。
三々定石でよく打たれる戦型の一つではあるものの、黒の利点が優るように感じます。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
三々入りをしない対局の方が珍しくなっており、数年前の碁の面影が急速に薄れています。
どんな局面でも臨機応変に立ち回る応用力が試される時代なのかもしれません。

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