第7回CCTV賀歳杯ー2回戦

芝野、世界の壁を打ち破れず

2月1日に中国・四川で「第7回CCTV賀歳杯」の2回戦が行われた。
日本の芝野虎丸七段が韓国の朴廷桓九段に破れ、無念の敗退となった。
以下に本日の結果とその後の組合せをまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【2月1日(金):2回戦の結果】
朴廷桓九段(韓)―芝野虎丸(日)

【2月2日(土):決勝戦の組合せ】
柯潔九段(中)―朴廷桓九段(韓)

リベンジマッチとなる決勝戦に向けて朴廷桓九段は以下のコメント残している。
「柯潔九段には黒番で勝ったことがないので、黒番を持って決勝に臨みたい」
世界戦でも柯潔九段が白番で敗れた対局は数えるほどしかなく驚異的な勝率を誇る。
最初のニギリで手番がどうなるのか、最初の見どころかもしれない。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:新時代の布石】
黒番は朴廷桓九段、白番は芝野虎丸七段です。
黒1のカカリに受けず、白2と大場に回るのが主流の序盤戦です。
配石を活用して、黒Aの両カカリを打ちづらくする意図があります。
白4まで、互いに両カカリしづらい碁形なため、相手の出方を見る展開となります。


こうした局面では、黒5から9と左辺方向を厚くして模様を築く進行をよく選ばれる。
Aの両カカリで戦うよりも、黒11と素直に左辺を広げた方が良いと見られているようです
両カカリを迂闊に選択すると、相手の意図にハマる可能性が高く、注意する必要があります。


左辺の模様拡大を牽制するため、白12と高く受けて補強していきます。
この戦況で黒13と左上の白にプレッシャーをかけるのが厳しい着想でした。
白14、16と頭を出されても、黒17が自身を守りつつ右上の白を挟む攻防の一手になります。
左上の白も根拠がハッキリしておらず、左辺の黒陣に打ち込みづらい碁形です。


白18から24と先手で実利を稼いだ後、白26の両カカリに回って足早な展開を目指します。
黒は右下を補強するのが無難な進行でしたが、朴廷桓九段は意外な石運びを見せます。


黒27から33と下辺の補強をしていきます。
黒は下辺と右上で手堅い構えを築くことで、白Aと封鎖して厚くする効果を削いでいます。
ただ、左下を厚くさせたマイナス面が大きく、白36と左辺を割られては黒苦しい戦いです。
しかし、中盤戦の読み合いで朴廷桓九段に軍配が上がり、勝利を掴めませんでした。
結果、黒中押し勝ち。



【参考図:簡明な対抗策】
黒1の両カカリに回るのも考えられる進行です。
ただし、白のシチョウが良いため、白2から6と簡明かつ手厚く収束できます。


黒7、9の実利が大きく見えますが、白10と厚い形を築けるので白十分なワカレです。
後に白Aの狙いもあり、左下の黒陣が全て地になっていないのが白の自慢。

「編集後記」
囲碁AIにより、碁の打ち方が日進月歩で進化し続けています。
現段階では有力と見られる手法も、すぐに研究されて駆逐されていきます。
最先端の打ち方を追うのがより大変になっていると言えるでしょう。

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