第3回ワールド碁チャンピオンシップ国際予選(3)

日本勢がシニア枠の制空権確保

1月26日に日本棋院で「第3回ワールド碁チャンピオンシップ」国際予選3回戦が行われた。
3回戦はシニア枠で結城聡九段、趙善津九段、王銘琬九段の3名が準決勝に駒を進めた。
シニア枠は4人中3名が日本棋士となり、枠抜けの可能性が高まった。
以下に結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【1月26日(土):一般枠A3回戦】(中国3、韓国1)
時越九段(中)―姜東潤九段(韓)
辜梓豪九段(中)―朴永訓九段(韓)
李志賢九段(韓)―申旻埈九段(韓)
廖元赫七段(中)―范廷鈺九段(中)

【1月26日(土):一般枠B3回戦】(中国3、韓国1)
陳耀燁九段(中)―連笑九段(中)
楊鼎新七段(中)―洪性志九段(韓)
江維傑九段(中)―芈昱廷九段(中)
卞相壹九段(韓)―金明訓六段(韓)

【1月26日(土):シニア枠3回戦】(日本3、韓国1)
結城聡九段(日)ー王磊九段(中)
趙善津九段(日)羽根直樹九段(日)
王銘琬九段(日)今村俊也九段(日)
劉昌赫九段(韓)―徐奉洙九段(韓)

一般枠は中国棋士が2枠とも優勢となり、韓国が押さえ気味の戦況となっている。
次々に有望な棋士が表れる中国の層の厚さを物語っている結果かもしれない。
明日の準決勝で一般枠、シニア枠で韓国勢の意地を見せられるか注目していきたい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:定石の進化】

黒番は洪性志九段、白番は楊鼎新七段です。
黒2のハサミは最近よく打たれる手法で、白Aの三々入りを誘う意図があります。
白から単に三々へ入られた時より、黒は厚い形を築ける意味があるという主張です。
もちろん、白Aも考えられますが、実戦は白3と相手の意図を崩す進行を選択します。


黒4、6と受けるのは常識的な対応。
黒8と応じた瞬間、白9のツギで応じるのが楊鼎新七段の用意していた戦法でした。


当然、黒10から14と右下隅の白一子をカミ取っていきます。
黒が大きく得しているように見えるが、この後の狙いが強烈で白悪くないワカレになります。


白15と黒16を交換して、右下の白への反撃を緩和した後、白17のツケが狙いの一手でした。
Aの逃げ出しを横目に白Bが利いており、黒も受け方が悩ましいです。


黒18、20と受けて、下辺の白二子を重くして黒Aの反撃を厳しくします。
ただ、白21と黒22を交換して補強した後、白から好手順があり黒の構想が崩れ去ります。


白23、25を決めてから、白27に回るのが好手順でした。
AとBが見合いとなっており、早くも白有利な局面に導けています。


黒28と受けるの仕方ないところ。
黒30から右辺を割っていきますが、白41までそれぞれの白を補強できたので白優勢です。
右下の攻防での白の戦果が大きく、序盤で黒が出遅れた格好となりました。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
シニア枠は日本勢が大きくリードしており、明日にも日本枠抜けが確定するかもしれません。
世界戦本戦で勝ち残る目を残すためにも、シニア枠は死守してほしいですね。

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