第3回ワールド碁チャンピオンシップ国際予選(2)

シニア枠で日本勢健闘!

1月25日に日本棋院で「第3回ワールド碁チャンピオンシップ」国際予選2回戦が行われた。
2回戦はシニア枠で5名の日本棋士が勝ち上がり、準々決勝進出を決めた。
(結城聡九段、羽根直樹九段、趙善津九段、王銘琬九段、今村俊也九段)
以下に結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【1月25日(金):一般枠A2回戦】(中国4、韓国4)
時越九段(中)―宋知勳四段(韓)
姜東潤九段(韓)―唐韋星九段(中)
朴永訓九段(韓)―謝科六段(中)
辜梓豪九段(中)―金志錫九段(韓)
申旻埈九段(韓)―周睿羊九段(中)
李志賢九段(韓)―李欽誠九段(中)
范廷鈺九段(中)―趙漢乘九段(韓)
廖元赫七段(中)―柁嘉熹九段(中)

【1月25日(金):一般枠B2回戦】(中国5、韓国3)
連笑九段(中)―李東勳九段(韓)
陳耀燁九段(中)―羅玄九段(韓)
楊鼎新七段(中)―李世乭九段(韓)
洪性志九段(韓)―朴鍵昊三段(韓)
江維傑九段(中)―李映九九段(韓)
芈昱廷九段(中)―王元均九段(台)
金明訓六段(韓)―韓昇周五段(韓)
卞相壹九段(韓)―童夢成七段(中)

【1月25日(金):シニア枠2回戦】(日本5、中国1、韓国2)
結城聡九段(日)山田規三生九段(日)
王磊九段(中)―金承俊九段(韓)
羽根直樹九段(日)潘善琪八段(日)
趙善津九段(日)―鄭大相九段(韓)
王銘琬九段(日)溝上知親九段(日)
今村俊也九段(日)―崔珪昞九段(韓)
劉昌赫九段(韓)―高尾紳路九段(日)
徐奉洙九段(韓)三村智保九段(日)

シニア枠は日本棋士同士が激突したこともあり、5名に絞り込まれた。
一般枠が全滅している以上、シニア枠で確実に貴重な一枠を押さえておきたいところ。
ただ、中韓で勝ち残っている棋士は世界戦でもよく見る顔ぶれで一筋縄ではいかない。
明日の準々決勝で日本棋士がどこまで優位性を保てるか、注目していきたい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:三々定石の新型】
黒番は連笑九段、白番は李東勳九段です。
黒1の三々入りに白2、4と受けるのは代表的な受け方となっています。
しかし、黒5と手番を容易に与えない手法があり、深く研究する必要があります。
例えば、黒Aと穏やかに受けるのは白B以下符号順で厚みを消されて黒の実利が優ります。


現局面では、白6と左辺の進出を強引に止めて対応したいところです。
当然、黒7から11と傷を突かれますが、左上隅の死活も関係してくるので互いに難しい進行。


白12と動き出して、左上の白に活力を持たせる一手です。
黒13から17と対応した後、左下の黒と白の攻め合い絡みへ発展します。
この変化に自信がない場合は、白16でAやBを守るワカレを選ぶのが無難です。(参考図参照)


白18と手数を伸ばしたので、黒19から25と懐を広げて攻め合いに備えます。
左上の白がそのまま飲み込まれては大きいため、白26と粘り難解な変化へもつれ込みます。


黒27、29と外周を整形しようとした瞬間、白30とハサミツケるのが最新形です。
もちろん、白30でAと受ける無難な変化もありますが、若干黒良しと見られているようです。


黒31と分断するなら、左上の白の手数が伸びるので白32で攻め合いは白一手勝ちになります。
しかし、黒33から35の抜きがほぼ先手で決まるため、どちらが得しているか難しいところ。
その後の中盤戦まで想定して研究する必要があり、この後の展開も研究する必要があります。
結果、黒中押し勝ち。



【参考図:外回りの攻防】
黒1に白2のツギなら穏やかです。
左上隅を補強するため、黒3と手を戻さざるを得ず、白4の切りに回ることができます。


黒5から9と左上の白三子を飲み込むところ。
白10以降で空中戦に発展するため、力強さが求められる難しい競り合いになります。
白16に黒Aと左辺にモタれて若干黒が戦えそうですが、要研究が必要です。

「編集後記」
最近は定石の出来上がり図以降の展開も丁寧に研究する必要があります。
手数にして50~80手は研究しなければならず、より高度な事前準備が求められています。

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