第4回百霊杯世界囲碁オープン戦ー決勝(1)

柯潔九段が世界タイトルに王手

1月15日に中国で「第4回百霊杯世界囲碁オープン戦」の決勝三番勝負第1局が行われた。
中国の柯潔九段が韓国の申真谞九段に勝利し、7つ目の世界タイトルに王手をかけた。
次局は高い勝率を誇る「柯潔九段の白番」で、申真谞九段にとって苦しい戦いが予想される。
1月17日に行われる第2局で申真谞九段が持ちこたえられるか、注目していきたい。


上図は絶芸解析による形勢の推移を表している。
中盤では白優勢の時間が長く続いたようだが、終盤で均衡した局面となったようだ。
上のグラフからも、一度優勢を奪われると挽回するのが難しいことが見てわかるだろう。
申真谞九段にとって残念な一局となったが、一日空くので気持ちを切り替えてくるはずだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:手抜きの応酬】

黒番は柯潔九段、白番は申真谞九段です。
この戦型では、黒1に白2、4と受けるのが有力のようです。
上辺の黒陣は薄い構えであり、固めても荒らす余地は残るので問題ないという主張。
白6は相手の出方を見た手だが、受けずに黒7の好点に回るのが面白い応酬です。
上辺の構えは元々薄いので、白は大きな戦果がなければ黒に稼がれた損失を取り戻せません。


白8の打ち込みに黒9のサガリで応じたのが厳しい反発です。
Aの連絡を見ながらBなど左上隅に入り込む手が残るため、見た目以上に大きなところ。
白のシノギ自体は容易ですが、黒に要所を占められおり強く追及することが求められます。


白10は上辺の連絡手段を消して、黒を強く追及する意図があります。
上辺の黒が飲まれてはいけないので、黒11と脱出を図るところです。
黒15に白Aと素直に応じるのは黒Bと叩かれて白苦しい戦いが予想されます。
ここで、申真谞九段は非常手段でこの難局を切り抜けていきます。


白16と黒17を交換してAの傷を強引に緩和して、白18の要所に回ります。
左上の白が薄くなりますが、上辺の戦いが忙しいので黒Bと追及する余裕がありません。


黒19から25と連絡して上辺の戦いは一段落します。
白26と左上を補強できたが、黒27と右辺の白に圧力をかけつつAを見られるため形勢は互角。
ただ、柯潔九段が白石を誘導して、白が全局的に薄い碁形で導いたような印象を受けました。
結果、黒中押し勝ち。


【参考図:攻めが厳しい】
白2とツグのは黒3と頭を叩かれて上辺の黒にゆとりある形を許します。
白4、6と突破しても、黒7と根拠を奪われて白厳しい戦いを強いられます。

「編集後記」
柯潔九段は黒番で勝利できたのは非常に大きなアドバンテージになったはず。
得意の白番で第2局を迎えられたので、これは決まってしまうかもしれませんね。

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