スピード重視の手法

知って得する新戦術

2、3年前では考えられない打ち方、発想が次々に生まれています。
新しい戦法を知っているか否かで、戦う前から差が生じると言っても過言ではないでしょう。
勝敗の分かれ目は読みの要素が大きいですが、知識があるだけで差をつけることも可能です。


【テーマ図:地に辛い現代流】
白1に黒2のハサミと応じるのは昔からよくある手法。
ただ、現代では白3から7と実利重視で受けて、三連星対策となるのがわかっています。
今回はスピード感ある石運びで、黒模様のスケールを上回る打ち方を紹介します。


黒8と封鎖を試みた時に、白9から11と先手で右上隅を守るのが現代的な打ち方です。
白がダメヅマリになる上に、上辺方向も止められて黒悪くないように見えます。
ただし、白13と大場に走れるので全局的には白打ちやすい局面となっています。
白は俗筋に部類される打ち回しですが、次々に要所を占める実戦的な打ち方と言えます。


黒14の受けには、白15と黒16を交換して右辺拡大を牽制しながら白17と地を稼ぎます。
右辺の黒陣は白Aのトビや白B、黒C、白Dと消す手段があり、まとめるのは難しいです。
黒模様拡大を未然に防ぐより、スピード重視で相手を置き去りにする打ち方が現代的です。



【参考図1:力強い消し方】
白1に黒2のハサミから右上と同じ形を目指す打ち方も考えられます。
白は反発する手段もありますが、現局面では同じ変化で実利を稼ぐのが簡明策です。
右辺の黒模様が大きく広がってしまうように見えますが・・・。


白13のツケから強引に右辺を消しにいくのが面白い。
黒14と素直に受けるなら、白15とAの切りを横目にシノギ形を築いていきます。
右辺の模様を消せれば白の実利が活きる局面となるので、白打ちやすい展開です。



【参考図2:一昔前の定石選択】
従来通り、白2と受けるなら、右上の黒を厚くせずに打ち進められます。
しかし、黒3から7と大場に走られるため、白の実利に対抗する選択肢を与えてしまいます。


白8と右上の不備を突く進行が考えられます。
ただ、▲があることにより、上辺の黒へ強く追及できないため、互角に近い戦いとなります。
白は弱い石を抱える進行なので、実利重視で打ち進めた方がわかりやすいはずです。

「編集後記」
昔の打ち方で時間が止まってしまうと、現代的な石運びに対応するのは困難と言えます。
まずは固定概念を取り払い、視野を広げることが近代戦術に順応する第一歩かもしれません。

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