第12回春蘭杯世界囲碁選手権準決勝

12月19日に中国で「第12回春蘭杯世界囲碁選手権」の準決勝が行われた。
韓国の朴廷桓九段と朴永訓九段が極細の難局を制し、韓国棋士同士の決勝戦となった。
この組合せは今年に行われた夢百合杯決勝で実現しており、韓国の勢いが増しつつある。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【12月19日(水):準決勝の結果】
朴廷桓九段(韓)ー柯潔九段(中)
朴永訓九段(韓)ー党毅飛九段(中)

【2019年6月下旬:決勝三番勝負の組合せ】
朴廷桓九段(韓)ー朴永訓九段(韓)

2年に一度行われる本棋戦を韓国が制し、7年ぶり5回目となる快挙を成し遂げた。
明後日行われる天府杯準決勝でも韓国は2名(朴廷桓九段、申眞諝九段)が勝ち進んでいる。
今年は中国の世界戦独占体制に韓国が次々に風穴を開けて、勢力図を塗り替えている。
これから世界の力関係がどう変化していくか、注目していきたい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:力技のサバキ】
黒番は柯潔九段、白番は朴廷桓九段です。
白1のツケはAの切りを緩和しながら左辺の黒を重複した形に導く狙いがあります。
ただ、白はBの傷も抱えており、何れかが破綻してもおかしくない局面です。


黒2に白3、5と中央を厚くしてAの狙いを薄めることに成功します。
黒はその代償を求めるため、黒6とBの傷を横目に左下の白を追及していきます。
黒Cと叩かれるのも痛く、白は整形するのが難しい状況に見えます。


白7は相手の出方を見た様子見。
黒8と出るなら、白9とノビる調子を得られるのが白の主張です。
一見すると、黒10でAとBを見合いにされて中央突破されたように見えますが・・・。


白11と下辺の黒に働きかけるのが好タイミングでした。
黒はAやBの断点を石の調子で守られないよう、黒12から14と受ける相場になります。
下辺方向に白の援軍がきたのは見計らって、現局面から白は絶妙な様子見を放ちます。


白15の切りが鋭い様子見です。
Aの切りがアタリとなるため、中央を厚くできる狙いが生じます。
かと言って、黒Aとツナぐなら白Bが利きとなるため左下の白を容易に整形できます。


黒16と突破を試みる道中で、白17から19と各箇所の傷を石の調子で整形できています。
また、Aと中央を厚くする狙いとBの封鎖が見合いで白の意図する展開となりました。


実戦は黒20と分断する進行を選択。
当然、白21から25と封鎖してAの傷を緩和しながら上辺一帯に白陣を築いていきます。
黒26と追及されても、白27から29で左下はシノギ形を得ることができます。
白は左上と左下の薄みを解消できたので、若干白打ちやすいようです。
結果、白半目勝ち。

「編集後記」
世界戦は中国の独壇場と化していましたが、今年最後に韓国が意地を見せました。
明後日には天府杯も行われるので、この勢いで韓国が勝ち進むのか見ていきます。

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