第12回春蘭杯世界囲碁選手権準々決勝

12月17日に中国で「第12回春蘭杯世界囲碁選手権」の準々決勝が行われた。
中国は柯潔九段と党毅飛九段、韓国は朴廷桓九段と朴永訓九段が勝ち上がった。
なお、準決勝は柯潔九段vs朴廷桓九段、党毅飛九段vs朴永訓九段の中韓対決となった。
以下に本日の結果と明日の組合せをまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【12月17日(月):準々決勝の結果】
柯潔九段(中)ー金志錫九段(韓)
朴廷桓九段(韓)ー謝科五段(中)
党毅飛九段(中)ー陳耀燁九段(中)
朴永訓九段(韓)ー辜梓豪九段(中)

【12月19日(水):準決勝の組合せ】
柯潔九段(中)ー朴廷桓九段(韓)
党毅飛九段(中)ー朴永訓九段(韓)

全ての対局で「三々入り」が使われており、星へカカるのが場合の手となっているようだ。
囲碁AIによる研究が進むにつれ、新しい手法を次々に取り込んでいる成果と言えそうだ。
流行形の変化が激しいため、最新の棋譜チェックは必須と言えるだろう。


また、朴廷桓九段と謝科五段の絶芸解析で、朴廷桓九段にミスが一度も発見されなかった。
(白番が朴廷桓九段、事件箇所の精査でも、一度も勝率が大きく下がることはなかった)
238手の中で精度の高い手を打ち続けた証拠であり、充実ぶりが伺える結果であった。
準決勝の対柯潔九段ではどのような碁を見せるか、注目していきたい。
さて、対局は振り返っていきます。


【実戦譜1:三々定石の変化】
黒番は金志錫九段、白番は柯潔九段です。
白1の三々入りに対し、黒2から4と受けるのが代表的な手法です。
白5に黒A以下符号順は難解な定石に入り、研究の差が大きく表れる怖い進行になります。
ただ、金志錫九段は別の変化を示し、右上の定石を簡明に収束させていきます。


黒6のハネを選択していきます。
例えば、白Aと受けるのは黒B以下符号順で右辺の進出を効果的に止めることができます。
当然、白はその進行を選びづらいため、実戦は反発していきます。


白7と黒8を交換してから、白9と隅に手を戻す進行を選びます。
黒12と右辺に黒陣を築かれて大損しているように見えるかもしれません。
しかし、白Aと動き出す狙いがあり、右辺を黒地にするまでに手数がかかる短所があります。
数手の攻防ですが、水面下で様々な変化があり研究の成果が大きく影響してきます。
結果、白半目勝ち。

「編集後記」
三々定石は難解な変化へ進む場合もありますが、本質的には配石による使い分けが重要です。
特に、黒番では単に三々へ入るだけでは中々よくならないため工夫する必要があります。
多用されている戦術ですが、定型化されるのはまだまだ先と言えそうです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする