第23回LG杯朝鮮日報棋王戦本戦8強戦

11月12日に韓国で「第23回LG杯朝鮮日報棋王戦」の8強戦が行われた。
中国棋士の勢いが増す中、韓国の新鋭・申旻埈九段が準決勝に駒を進めた。
以下に本日の結果と次の組合せをまとめたの参照ください。(左側が勝者)

【11月12日(月):8強戦の結果】
楊鼎新七段(中)ー姜東潤九段(韓)
范廷鈺九段(中)ー朴廷桓九段(韓)
時越九段(中)ー江維傑九段(中)
申旻埈九段(韓)ー彭立嶢六段(中)

【11月14日(水):準決勝の組合せ】
申旻埈九段(韓)ー楊鼎新七段(中)
范廷鈺九段(中)ー時越九段(中)

最近、中国の范廷鈺九段は各棋戦で存在感を示しており、勝ち進んでいる姿を目にする。
戦いでの手厚い収束、正確な形勢判断力が発揮されて碁の内容が充実しているようだ。
準決勝の朴廷桓九段では中盤でリードを奪い、そのまま押し切る力強さを示した。
比較的人間味の強い棋風であるので、ぜひ棋譜鑑賞をしてほしいところだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:切れ味鋭い技】
黒番は姜東潤九段、白番は楊鼎新七段です。
黒2と白3を交換して白石を重くしてから黒4と隅の進出を防いでいきます。
右下の白二子は捨てづらい格好なので、白5など補強するのは相場の進行です。
黒6と迫られて窮屈に見えますが、楊鼎新七段は面白い返し技を用意してました。


白7のツケが面白い手筋。
相手の出方を見て、様々なサバキを用意されているため黒容易ではありません。
例えば、黒Aと受けるのは白B以下符号順で簡単に整形されてしまいます。


黒8と下辺の白へ連絡されないように強く受けたいところ。
白9には黒10から14と圧力をかけながら封鎖する進行を選択します。
下辺の白が飲まれる展開となるので、黒悪くないように見えましたが・・・。


黒30まで、先手で右辺の生きを確保しながら外に傷を残せた白の戦果が大きい。
白31と大場に回れば、全局的に白が地に走っており若干打ちやすいようです。
下辺と右辺の黒陣はA~Cの狙いが残っているので簡単には大きな地になりません。
巧みに先手を取って要所を押さえる現代的な打ち方と言えます。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
今回紹介した棋譜のように、現代では全局的なバランスを取る力が求められています。
部分的な定石の研究だけでは対応できない時代となっています。

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