金毛測試の黒番戦術

野狐囲碁に常駐する囲碁AI・金毛測試が先番でよく打つ布石があるので紹介していきます。
これから流行する可能性があるので、石の呼吸を掴んでおく方が良いかもしれません。


【テーマ図:金毛測試流の先番戦術】
囲碁AI・金毛測試が黒1から5の構えを頻繁に採用しています。
通常、小目からシマる方が地になる可能性が高く、黒5と構えるのは珍しい。
どういった構想を描いているのか、大まかな概要を紹介していきます。


白6に黒7と穏やかに受ける進行を選択します。
黒7でハサむのは後手になる可能性があるため、手番重視の打ち方と言えそうです。
白8と右辺を悠々と割られる代わりに、黒9と大場に先着し足の速さで対抗します。
白14で立派な布陣を築かれても、黒15と迫れば全局的なバランスを保てているようです。


白16、18と整形するのが最近打たれる受け方の一つ。
黒19の追及には白20から24と隅を固めて黒の追撃を防げます。
黒の薄さが目立つ局面ですが、金毛測試は面白い石運びを見せていきます。


黒25のツケが面白い手法です。
白26、28と受けるなら、黒29が自身を補強しながら左下の白に迫る好点になります。
左下の白が強くないため、白Aなど反撃すると黒Bと頭出されて左下の白が睨まれます。
間接的に、黒29が左下の黒の助けにも働いている一石三鳥の一手になっているのが大きい。


【参考図:強襲策で対抗】
前図の進行を避けるため、白2と穏やかに打つのも考えられます。
ただし、これには黒3から5と左下の白に働きかけて形を決める進行を辿ります。


白6から10と受けるのが相場。
白12は左上の白へ援軍を送ると同時に、実利を稼いでいく効果があります。
しかし、黒13がAと左上の白へ迫る手を横目に上辺の黒陣を広げる好点となっています。
左上を守っていては白の速度が遅くなるため、大場へ走ることになりますが・・・。


白14など大場に走って、地を稼ぐ速度で対抗していきます。
ただ、黒15と左上の白に迫るのが見た目以上に厳しく、白は稼いだ以上の損失を生じます。
白16には黒17から21と左辺の白にモタレながら攻められるので黒好調な展開でしょう。
続いて、白Aは黒B以下符号順でかわせば黒有利な戦いに導けます。

「編集後記」
囲碁AI・金毛測試が急に多様し始めた戦術なので注目しておいて損はないはずです。
スピード感ある打ち回しであるため、実利重視の方は好むかもしれません。

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コメント

  1. 千春 より:

    4子や5子の置碁で強い無料AIはどれでしょうか?
    ZERO系は置碁が苦手だから、leelaもZEROじゃないほうが強いと聞いたことありますし。

    • okao より:

      オープンソースの囲碁AIは基本的に互先、中国ルール(コミ7目半相当)で強化学習しています。自分が知り得る限りでは置き碁で強い囲碁AIはないと思います。野狐囲碁では絶芸指導A~Cがいますが、それも純粋な置き碁ではなく、中国ルールのコミがある前提での設定です。
      おそらくコミを自由に変えていろいろ検証できるものは「天頂の囲碁7」ではないでしょうか。強さは他の囲碁AIに劣る点はありますが、コミを自由に変えられる上、置き碁に対応できる優秀な機能があります。