第23回三星火災杯世界囲碁マスターズー準決勝三番勝負(3)

11月7日に韓国で「第23回三星火災杯世界囲碁マスターズ」の準決勝三番勝負が行われた。
中国の柯潔九段が謝爾豪九段を下し、2-1で2年ぶりの決勝進出を果たした。
なお、中韓対決となった決勝三番勝負は12月3、4、5日に行われる予定だ。
以下に本日の対戦結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【11月7日(水):準決勝三番勝負第3局】
柯潔九段(中)ー謝爾豪九段(中)

【12月3~5日(月~水):決勝三番勝負】
柯潔九段(中)ー安國鉉八段(韓)

決勝戦を進出をかけた対局は両者とも一歩を引かない乱打戦となった。
正面対決の力勝負を制した柯潔九段は今までの不振を感じさせない強さを見せた。
絶好調の両者が激突する決勝三番勝負、どんな碁を見せるのか、期待が高まる。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:新時代の打ち方】
黒番は謝爾豪九段、白番は柯潔九段です。
黒5と三々入りするのが最近打たれる戦術の一つ。
カカリと違って手抜きされづらい特徴がある上、できた厚みを攻める斬新な発想がある。
扱うのが非常に難しい戦術だが、いずれ常識になる戦型になるかもしれない。


白6、8は手番を奪うことを重視しながら、厚みに傷を残さない働きのある手法。
黒9は薄い形に見えるが、咎めにいくと後手を引く可能性が高く慎重な対応が求められる。


白10と押して対応するのが最も打たれる対応策。
黒11には白12から16が手筋で、左上に傷の少ない厚みを築く進行となる。
ただ、黒もしっかりした形となるため、AやBなどを手掛かりに左辺を荒らす狙いが残る。
そうした背景があり、白は左辺に構えず白20など大場に走るのが間違いのない展開のようだ。


黒21から25と右下で実利を稼ぐ定石を選択。
右下の厚みが活きないよう、白32と構えて下辺の黒模様化を防ぐのは自然な流れです。
黒33と左辺を割り、互いに大きな模様を築かれないように間合いを図っていきます。


白34と迫ったのに対し、黒37から39と左下隅に食い込んでいきます。
白40から44と分断されて黒苦しい戦いに見えますが、黒45で左辺はシノげると踏んでます。
黒番はコミの負担を上回る打ち方を求められるため、足早に展開することが多いです。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
トップ棋士は囲碁AIの打ち方を積極的に取り入れ、自身の力へ還元している傾向があります。
現状を打破して新しいステージに上がるには避けられないことなのかもしれません。

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