第23回三星火災杯世界囲碁マスターズー準決勝三番勝負(2)

11月6日に韓国で「第23回三星火災杯世界囲碁マスターズ」の準決勝三番勝負が行われた。
韓国の安國鉉八段が中国の唐韋星九段を破り、2-0で自身初の世界戦決勝進出を果たした。
一方、中国の謝爾豪九段は柯潔九段に薄氷の勝利を掴み、明日の最終戦に望みを繋げた。
以下に本日の対戦結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【11月6日(火):準決勝三番勝負第2局】
謝爾豪九段(中)ー柯潔九段(中)
安國鉉八段(韓)ー唐韋星九段(中)

本棋戦は韓国主催であり、自国の棋士が決勝進出して大いに盛り上がっているようだ。
安國鉉八段は棋士人生の中でも大きなチャンスを向かえており、闘志を燃やしているはず。
決勝戦ではどのような戦いを見せてるのか、注目していきたい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:柔軟な石運び】
黒番は柯潔九段、白番は謝爾豪九段です。
黒1と白2を交換して右上の白を重くしてから、黒3の打ち込みに回るのが面白い。
右上の白を捨てづらくなっている上、右辺の白陣を大きく荒らされては白まずい碁形です。
しかし、謝爾豪九段は手厚い収束でこの局面を完封していきます。


白4から8と強く応じる進行を選択します。
黒9から11とコウ含みで右辺の白陣を破り、黒成功したように見えましたが・・・。


白12と真正面からコウ争いで戦うのが謝爾豪九段の決断でした。
白14のコウ材があるので白16と取り返せますが、次の黒のコウ材に受けられない怖い展開。
当然、黒17から19と突き抜かれるも、ここで面白い返し技を用意していました。


白20、22を決めた後、白24のハネ出しが鋭いカウンターでした。
黒Aの切りは左下の白を先手で生かしてしまうため、黒も切断しづらいのが泣き所。


黒25と受けますが、白26で左下はほぼ治まり形。
左下の黒が逆襲されないよう、黒27と構えるのは必要な備え。
この瞬間、白28がAの切断を見ながらBやCと荒らす手段見た好点でした。
中央の勢力圏を広げることで、右辺の白模様拡大にも働いており白優勢です。


黒29から33と手順を尽くして白の狙いを防いでいきます。
しかし、白34と下辺を荒らしに先着できたのが大きく、依然白優勢です。
黒の奇襲を白の巧みな石運びでかわした好局でした。
結果、白1目半勝ち。


【参考図:足早な展開】
黒1と切りたいところですが、白2から4と治まられます。
黒5で外の薄みを補強すると、白6と下辺を割られて黒が出遅れてしまいます。
実戦進行はこうした展開を避けるため、やむを得ない対応でした。

「編集後記」
柯潔九段と謝爾豪九段の秘術を尽くした攻防を見て、碁の打ち方は広いと改めて感じました。
明日の最終戦ではどんな碁を見せてくれるのか、楽しみですね。

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