第1回天府杯世界囲碁選手権ー順位決定戦

9月26日に中国・北京で「第1回天府杯世界囲碁選手権」の順位決定戦が行われた。
A組は中国の江維傑九段、B組は韓国の朴廷桓九段が勝利し、それぞれの順位が確定した。
12月21日に行われる準決勝は江維傑九段vs申眞諝九段、朴廷桓九段vs陳耀燁九段となった。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【9月26日(水):順位決定戦の結果】
<A組>
江維傑九段(中)ー陳耀燁九段(中)
<B組>
朴廷桓九段(韓)ー申眞諝九段(韓)

【12月21日(金):準決勝の組合せ】
江維傑九段(中)ー申眞諝九段(韓)
朴廷桓九段(韓)ー陳耀燁九段(中)

それぞれの対局で人間離れした技を飛び交う凄まじい内容となっている。
囲碁AIの登場により、碁の打ち方が急速に発展して数年前の面影が消えている。
今後も飛躍した手法が現れることが予想されるため、最新譜のチェックは必須になりそうだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:卓越した石運び】
黒番が江維傑九段、白番が陳耀燁九段です。
黒1とコスミツケた瞬間、白2と潜り込むのが面白い手法。
黒Aと隅を受けるのは白B、黒C、白Dと形を決めやすくなるため、黒も受け方が悩ましい。
相手の受け方を見て、上辺の打ち方を変える高等戦術のようです。


黒3と上辺の手抜きを咎めにいくのが当然の態度。
しかし、△が軽い石となったため、助ける必要がなくなり白4など足早に展開できます。
右上の白はAとBが見合いとなっており、急な攻めが続かないのも白の自慢です。


黒9と迫った瞬間、白10と隅に食い込んで地を稼いでいきます。
黒11から17と封鎖した後、黒19と右辺を止めれば黒悪くない展開に見えますが・・・。


白20のハネが鋭い返し技でした。
黒Aと切るのは白B以下符号順で上辺の侵出を綺麗に止められてしまいます。


黒21と上を厚くし、右辺の黒模様拡大を目指していきます。
しかし、白22と黒23の交換により、黒の形を崩せるのが白の自慢です。
白24から28で上辺と右上を占めれたのが大きく、白が足早な展開と言えるでしょう。


黒29は右上の死活で黒A、白B、黒Cと取りにいく手を見た手です。
通常は受けるところですが、右上を守らずに白30と中央に回るのが機敏でした。
黒31から35で飲み込まれても、DやEの利きがあり見た目以上に白厚くなっています。
白は柔軟な打ち回しで、上辺を地模様にしながら各所で実利を稼ぐことに成功しています。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
陳耀燁九段が見せた石運びが、まさに次代のスタイルと言える打ち方と言えそうです。
今までは考えづらい手法だっただけに、碁の常識も含めて大きく変わるかもしれません。

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