第16回建橋杯中国女子オープン戦ー1、2回戦

8月30日、9月1日に中国棋院で「第16回建橋杯中国女子オープン戦」の本戦が開幕した。
前回優勝の芮迺偉九段が敗れたものの、於之瑩六段など第一線で戦う棋士が勝ち抜いた。
持時間は各2時間+秒読み1分5回の中国ルール(コミ7目半)で行われた。
なお、優勝賞金は30万元(約487万円)、準優勝は12万元(約195万円)だ。
以下に対戦成績をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【8月30日(木):1回戦の結果】
王晨星―王思尹
李小溪―曹又尹
於之瑩―唐奕
刘慧玲―芮迺偉
高星―王祥云
尹渠―許倹穎
趙貫汝―趙一方
蔡碧涵―黄嘉怡

【9月1日(土):2回戦の結果】
王晨星―李小溪
於之瑩―刘慧玲
高星―尹渠
蔡碧涵―趙貫汝

【9月2日(日):準決勝の組合せ】
王晨星―於之瑩
高星―蔡碧涵

囲碁AIの手法が次々に用いられており、人間も少しずつ適応し始めているようだ。
一時前は奇抜と思えた戦術でも、数か月すれば常識になるのが現代碁の恐ろしいところ。
研究のスピードも従来の数倍になっており、流行を追うのが難しい時代となっている。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:両カカリへの簡明策】
黒番が刘慧玲、白番が於之瑩です。
黒1の両カカリに対して、現代では有力な対抗策が研究され白悪くないと言われています。
黒5に白Aと受けるのが無難ですが、於之瑩は変化の余地を与えない簡明策を選択します。


白6の切りが簡明な対応策です。
左下は黒石が多い場であり、黒7から9と稼がれても白10と厚くすれば白十分とみています。
見た目は黒地が大きく見えますが、白Aなどが残っているので白悪くないワカレと言えます。


黒11の三々入りには白12から20と無難に受けます。
左下の構えと呼応して左辺に白陣を築けるので、白十分な序盤戦と言えそうです。
その後も手厚い収束を見せて、於之瑩が準決勝進出を決めました。
結果、白2目半勝ち。


【参考図1:難しい戦い】
白2、4と受ける実戦例は多いですが、難しい戦いに引き込まれます。
黒5と構えられると、Aの断点を横目に下辺に黒陣を築かれて攻めの余得を回収されます。
白8は左下の黒に迫るも、黒9と頭を出されて左下の白の攻めを見られては白不満です。


【参考図2:かわす選択】
前図を避けて、白2のツケからかわす変化も考えられます。
白10まで、左下は黒の一手多い戦場であり、白悪くない展開に見えるかもしれません。
しかし、黒A以下符号順で封鎖する変化を横目に、黒11と左辺を広げられて白難しい局面。

「編集後記」
最近の碁は正しい指針や頼りになる考え方が少ないため、自分で考える力が求められます。
上にいけばいくほど、囲碁AIの手法が多用されるので、囲碁AIの活用は必須と言えそうです。

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