囲碁AI・金毛測試の観戦記5

現代では実力が上がるにつれて、三々入りの頻度が増えていくと思います。
星の両カカリを許しても、軽くかわす戦術が多く発見されているのが要因の一つと言えます。
三々から連打した方が確実な利益が約束されており、両カカリより優れているようです。
ここ数年は三々入りが数多く打たれるので、ある程度研究する必要がありそうです。


【実戦譜:変幻自在の三々定石】
黒番が金毛測試、白番は連笑九段です。
白1の三々入りに黒2、4と受けるのが常識となりました。
ただし、この定石は僅かな配石の違いで打ち方を変える必要がある高度な戦術と言えます。
現局面は左上に白石があるため、使用できない変化も多く存在しており研究が必要です。


白5のツケを選択した場合、白11までほぼ一本道の変化となります。
左辺方向で戦いを起こすのは白有利な戦いになるので、黒は戦線を広げたくないところ。


左下の黒がこのまま飲み込まれるのは大きいため、黒12と動き出したい。
当然、白13から19と黒の外壁に傷を残しながら補強する流れを選択します。
前回とは違い、左辺方向に黒がいない配石であり黒Aの奇手は成立しません。


左辺に黒の援軍がいない場合、黒20から22と外から利かします。
白23、25で左下の黒が丸飲みされそうですが、黒26のツケから粘る手段があります。


白27から31と左辺への進出を止めたため、黒32と急所を突いて攻め合いになります。
ただ、これはセキになる形であり、お互いに生き生きとなる展開です。


白33、35と自身の眼を確保した後、白37から39と黒の懐を狭めるのが手順。
黒40のツギに白41のホウリ込みが手筋で、白は先手でセキに持ち込むことができます。


白45から49と左辺の外壁整備をするのが相場。
ただし、▲が良い配石で下辺の模様が地になりやすい碁形であり、黒有利なワカレです。
一方、左辺に白模様が広がりますが、黒から荒らす手段が残っているのが大きな違いです。
部分的には無難に見えても、全局的なバランスでは黒が優っています。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
今回は割と無難な変化に収束するものを紹介しました。
長手順ですが、ほぼ一本道の変化であるため定石後の展開を想定しやすいと思います。

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