囲碁AI・金毛測試の観戦記4

三々定石は日々進化し続けており、押さえたい方向の逆側から打つのが主流となりました。
囲碁AIの登場により、今までの人間の常識が通じない定石や形が数多く発見されています。
ここ数年は新しい形が次々に現れる時代になるため、囲碁AIの活用は必須と言えそうです。


【実戦譜:現代的な石の方向】
黒番が傅承偉大、白番が金毛測試です。
黒1の三々入りに白2、4と受けるのが代表的な手法となりました。
穏やかに打つ進行も考えられたが、実戦は黒5と白に手番を簡単に与えない手を選びます。
当然、白6から8と強引に左辺の進出を止めて、左辺に白陣を築くところです。
この戦型は黒Aと薄みを突かれた際、どう対応するかが序盤の焦点となります。


黒9から13と白の薄みを突くまで、ほぼ一本道の進行です。
続いて、白Aと打てば最近打たれる難解な形に進みますが、実戦は白14と珍しい手を選択。
見た目は黒二子へのプレッシャーが弱いため、黒悪くない進行に感じます。


黒15のサガリが急所で左下の白を助け出すのが難しい局面となります。
ただ、白16とあっさり白二子を捨てた後、白18と大場に走って十分とみています。
黒Aと包囲網突破を試みるのは白Bでダメヅマリとなり、形よく破るのが難しいです。
様々な利きも残っており、左下の白は見た目以上に厚い形を得ているようです。


黒19から23と右上を先手で打ち切った後、黒25と地を稼ぐ進行を選択。
しかし、現局面で三々入りするのは黒まずかったかもしれません。


白26、28と受けたため、黒29から35と白の薄みを突く変化で臨みます。
右上に黒が控えているのもあり、黒有利な戦いに見えましたが・・・。


白36と動き出すのは当然の一手。
黒37から41と左辺の白陣を破りながら守って、黒悪くない展開に見えます。
しかし、この後の展開を見る限り、すでに白の術中にはまっていたようです。


白42から48と左上の白を捨てるのが明るい判断でした。
黒49と取られて黒地が大きく見えますが、白50に先着されて誘導されていた事に気付きます。
右上の黒が壁攻めされる体制となり、戦いの主導権を白に握られた形になっているからです。
黒に弱い石ができれば、中央の勢力圏は見た目以上に深く、白打ちやすい局面と言えます。
結果、白中押し勝ち。


【イメージ図:囲碁AIの中央感覚】
左辺からの進出は難しく、下辺についても様々な利きがあり突破は難しい局面です。
右上の黒は弱いため、中央への進出ができず見た目以上に中央の勢力圏が広くなっています。
囲碁AIは広げるだけでなく、深い模様を築くことに長けています。

「編集後記」
今回はお絵描き解説を入れてみました。
ただ、これは記事や画像として使うのは結構難しいように感じますね。
手順など入ると盤面がさらに見にくくなるため、相当工夫が必要そうです。

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コメント

  1. ゆだ より:

    お絵かきいいですね!
    より視覚的でイメージが湧きやすいです!