ツケ引き定石のツギ方

ツケ引き定石はよく用いられますが、囲碁AIにより少しずつ打ち方が変化しています。
数年前はアルファ碁の影響でカケツギの定石が打たれ、今では堅ツギが主流となりました。
なぜ、ツギ方が変わっていったのか、概要を紹介していきます。


【テーマ図:ツギ方の違い】
黒1の一間ガカリに白2、4のツケ引きは棋力関係なく打たれる定石です。
一時前は黒Aのカケツギが大流行していましたが、今は黒Bの堅ツギが圧倒的に増えました。
それぞれのツギ方による特徴をつかみ、使い分ける必要があるようです。


【参考図1:カケツギの場合】
黒5のカケツギに白Aなど左上を広く構えるのも有力ですが、白6と左辺を占めるのが簡明。
当然、黒は左上の手抜きを咎めるために働きかけていきます。


以前は黒7から13と厚くすれば黒十分なワカレだと言われていました。
しかし、白18まで大場に走られると白の実利が大きく、若干黒が出遅れています。
△に配石されているため、左上の厚みを活かすのも難しい局面となっています。


黒19と構えるなら、白20から22と軽く消して白十分な進行です。
白AやBの手段があるため、上辺と左辺に黒地がつきにくい碁形となっています。
厚みを築けても、他方への影響があり厚みを地に還元させるのが難しくなりました。



【参考図2:堅ツギの場合Ⅰ】
黒1の堅ツギが最近よく打たれるツギ方です。
白2と左辺を占めた瞬間、黒3から5と強引に止めるのが好手になります。


白6、8と突破を試みても、黒9と薄い包囲網で白を封鎖します。
白14まで、先ほどの変化と違って上辺からの進出を止めているのが黒の自慢です。
左上の黒陣はスカスカしているので、白悪くなさそうに見えますが・・・。


黒15、17と白一子を抜きながら、左上の死活を睨むのが手厚い。
白18など左辺を占められても、強く反発せずに黒19と丁寧に受けます。
白20と手を戻させて黒21と上辺に模様を築けば簡明に黒打ちやすい碁形でしょう。


【参考図3:堅ツギの場合Ⅱ】
黒1に白2から6と黒一子を取るのは、黒7と隅を食い破られて白良くないです。
白Aの味はあるものの、先の遠い話であり黒良しとみて問題ありません。



【参考図4:カケツギでは不成立】
カケツギの場合、黒1から3と止めにいくのは白4、6と中央を突破されて黒良くないです。
上辺と左辺の黒が攻めの対象になっては黒不利な戦いを強いられます。

「編集後記」
今回は大まかな違いを紹介しました。
ツギ方が変わるだけで碁の打ち方や戦術の取り方が変わるので注意する必要があります。

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