第5回国手山脈杯世界囲碁大会ー3日目

7月30日に韓国で「第5回国手山脈杯世界囲碁大会」の三日目が行われた。
韓国の朴廷桓九段が台湾の王元均八段を寄せ付けない石運びを見せ、世界戦優勝を果たした。
夢百合杯、ワールド碁チャンピオンシップに続き、今年3つ目の世界タイトルを獲得した。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【7月30日(月):決勝の組合せ】
<世界最強戦>
朴廷桓九段(韓)ー王元均八段(台)
<世界ペア碁戦>
李昌鎬九弾(韓)・陸敏全四段(中)ー王磊八段(中)・黒嘉嘉七段(台)

今年に入り、朴廷桓九段の勢いは一段と増しているように映る。
囲碁AIの強さを着実に吸収しており、人間離れした冷静かつ着実な打ち回しが印象的である。
これからの世界戦でどこまで上り詰めるのか、朴廷桓九段の活躍に目が離せない。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:軽快な石運び】
黒番が王元均八段、白番が朴廷桓九段です。
最近は黒1のカカリに受けず、白2など大場に走る傾向があります。
黒3まで、Aの両カカリや右下の攻めを見られており、白忙しい局面に見えますが・・・。


白4と右下の補強を優先するの急務です。
黒5の両カカリを許しても、白6から8とかわせるので厳しい攻めは続きません。
続いて、黒Aは白B以下符号順でサバくことができます。


黒9には白10、12と整形するのは定石です。
黒13と下辺を補強した瞬間、白14とさらに補強したのが非常に手厚い一着でした。
足が遅いように見えて躊躇しますが、黒Aの狙いを消しているので白十分と判断しています。
また、下辺を攻める狙いやBと左辺に白陣を築く楽しみがあり、白悪くない展開です。


黒15と下辺の連絡を優先する定石を選択。
しかし、白16から24と右下の黒陣が低位置にされては黒苦しい展開と言えるでしょう。
白26の三々入りは黒の出方を利いて、白A~Cの利きを使い分けようとする意図です。


白の意図を崩すため、黒27から31と手番を奪ってから黒33と利きを消していきます。
右下の白も攻めの対象になりそうですが、朴廷桓九段は軽快な石運びで局面をまとめます。


白34と黒35を交換してから白36と上辺を占めるのが柔軟な打ち回しでした。
黒37を許しますが、白38と右上の黒の攻めを見ながら実利を取れるので白十分な展開です。
左下の白が堅陣なため、右下の白は簡単に取り切られる石でないのも白の自慢。
その後も白は丁寧にまとめ上げて、隙の無い収束を見せていきます。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
決勝戦は朴廷桓九段の冷静かつ的確な収束が際立った一局となりました。
中盤以降の収束に全く隙がなく、充実ぶりがうかがえます。

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