第4回百霊杯世界囲碁オープン戦ー8強戦

7月26日に中国で「第4回百霊杯世界囲碁オープン戦」の8強戦が行われた。
日本の井山裕太九段と芝野虎丸七段が敗れ、8強戦で姿を消す結果となった。
世界優勝者クラスの中で勝ち残るには、もう一歩先に進まなければならないようだ。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【7月25日(水):8強戦の結果】
陳耀燁九段(中)ー芝野虎丸七段(日)
辜梓豪九段(中)ー井山裕太九段(日)
申真谞九段(韓)ー党毅飛九段(中)
柯潔九段(中)ー卞相壹九段(韓)

【2019年1月頃:準決勝の組合せ】
陳耀燁九段(中)ー柯潔九段(中)
辜梓豪九段(中)ー申真谞九段(韓)

日本も16強戦で強豪棋士を破っており、中韓の棋士に互角以上に戦える実力は有している。
しかし、中々勝ち上がることができず、入賞に食い込めず足踏みしている現実がある。
優勢を勝ち抜く安定感と劣勢を覆す力強さの面で僅かな差が生じているようだ。
また、世界戦は短時間の碁が多く、その対策もする必要があるかもしれない。
さて、対局振り返っていきます。


【実戦譜:進化する定石】
黒番が陳耀燁九段、白番が芝野虎丸七段です。
黒1に白2、4と切るのは人間界でよく打たれる定石。
ここで黒5と押さえ込むのが囲碁AIが第一候補として示す手法です。
左上隅の白への利きがあるため、見た目以上に白は強く戦いづらい格好です。


白6、8と左上を補強するのは当然の一手。
ここで黒9、11と守るのが鋭い好手で白の手が悩ましいです。
多くの場合はAの出切りやBの利きを頼りに封鎖して、左上隅を捨てる進行になります。


実戦は白12と黒13を交換して手数を稼いでから、白14と封鎖する変化を選択します。
白Aの押しが利くため、黒Bと脱出することができません。


黒15と隅を取りにいくなら、白16から22と左上を捨て石に外周を厚くしていきます。
左上の白を味良く取り切るまでに手数がかかるので、白十分と判断しているようです。


黒23と手数を稼いでから黒25と左上の白を取りにいきます。
黒31まで、白AやBの抵抗が残っているので若干白良しのワカレかもしれません。
この攻防は多くの変化が内在するため、使う場合は相当研究する必要があるでしょう。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
日本は残念な結果となりましたが、16強戦で世界優勝クラスに勝てた実績は大きいです。
世界でも戦えることを証明できたので、次回は良い結果を持ち帰ってほしいところ。

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コメント

  1. Zr より:

    この後黒がC11にノゾく手に対して白の応手が難しいですよね。実戦ではそのノゾキのタイミングが絶妙でその後の陳九段の打ち回しのうまさに私は感動しました。

    • okao より:

      左上隅に手がある以上、黒にノゾキを打たれたら何かしら受ける必要があるので、面白いタイミングでしたね。本来は中盤の戦いも紹介したいところでしたが、今回は序盤の変化をピックアップして紹介しました。気になる方はぜひ棋譜を探して鑑賞してみてください!